1998 Fiscal Year Annual Research Report
治癒過程に注目した高齢者の褥創の形態と看護ケアとの関係
Project/Area Number |
10672236
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
真田 弘美 金沢大学, 医学部, 教授 (50143920)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永川 宅和 金沢大学, 医学部, 教授 (50019600)
紺家 千津子 金沢大学, 医学部, 助手 (20303282)
須釜 淳子 金沢大学, 医学部, 助教授 (00203307)
|
Keywords | 治癒過程 / 高齢者 / 褥創 / 形態 / 看護 |
Research Abstract |
研究目的 従来、褥創部は医師の管理、褥創を有する患者の日常生活は看護者というように、創部治療と看護ケアがリンクされることがなく、適切な看護技術が提供されないために、創治癒してこなかった可能性がある。 そこで私達は高齢者における発生時の褥創の形態と褥創発生要因との関係、難治性褥創の形態的分類とその特徴からみた圧迫除去、摩擦・ずれの予防、湿潤対策、栄養管理等の看護ケアとの関係を明らかにることを目的とした。 方法 平成10年度は褥創発生患者の治癒過程を形態から分類することを挙げた。対象は褥創の写真を取る許可を得られて、発生直後から創部を観察できる65歳以上の高齢者30名である。手順は、まず発生直後から1週間に1度ずつ、褥創部とその周囲の皮膚をデジタルカメラにて撮影した。その写真から褥創状態判定スケール(PSST)を用いて治癒過程を数量化し難治性褥創と正常治癒過程褥創に分類した。さらに、難治性褥創の画像を部位、形状、創面、周囲皮膚の各々で分類した。 結果 以上のように分類された。 部位-臀部(仙骨上部、仙骨下部、後腸骨、尾骨、座骨結節、大転子、前腸骨) -拘縮(膝間接、肘間接、指間、ろっ骨) 創の形状-サイズ(創、ポケット、皮膚の色調変化の部位、容積、深さ) -ポケットの有無(方向、創縁と開口割合) 創面-壊死組織(色、部位、面積、臭い、壊死した組織名) -浸出液(色) -表皮化(面積、方向) 創周囲-創縁(色の変化、色素沈着の鮮明度、浸軟、肥厚、硬結) -周囲(しわ、たるみ) 以上の結果を基に平成11年度は、その分類に関係する看護ケア要因を抽出する予定である。
|