1998 Fiscal Year Annual Research Report
未熟児とその母親の母子関係形成過程に関する縦断的研究-出生直後から児の退院後1年までの経過を追って-
Project/Area Number |
10672240
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大井 伸子 岡山大学, 医学部, 助教授 (60155041)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
多田 克彦 岡山大学, 医学部・附属病院, 助手 (90252973)
合田 典子 岡山大学, 医学部, 助教授 (70225639)
太田 にわ 岡山大学, 医学部, 助教授 (00213736)
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Keywords | 未熟児(低出生体重児) / 母子関係 / 事例調査 |
Research Abstract |
本研究は、平成10年度科学研究費補助金に追加採択されたものであり、実質的に研究開始をした時期は1998(平成10)年11月からである。昨年より試験的に2事例の経過を追っており、母子についての観察と母親との面接を行ない、母子関係でどのアセスメントツールを用いるか検討中である。 1. 試験事例 事例1:29歳初産婦 妊娠中毒症と胎児仮死で県北から救急車で緊急入院し、腹式帝王切開術で757g(在胎週数27週と4日)の女児を分娩した。5月1日母親退院、8月25日児(体重2501g)退院 事例2:35歳初産婦 切迫早産と胎児仮死で腹式帝王切開術施行し、1241g(在胎週数33週と4日)の女児を分娩した。母親9月18日退院、11月12日児(体重2652g)退院。 この2事例は、退院後も母乳栄養を行えた珍しい事例である。母子関係は良好であり、同居家族がうまく母子をサポートしている。しかし、児の経過は良好であるにもかかわらず、共通して児のことについての不安が非常に大きい。 2. 今後追跡調査を行う予定の事例 1) 32歳経産婦 妊娠中毒症で他院から紹介され、緊急腹式帝王切開術で973gの男児分娩。現在、母親は退院し週に3回程度面会し、面会時に面接中である。 2) 28歳初産婦 双胎と切迫早産で、腹式帝王切開術でlO22g(女児)とlO16g(女児)を分娩。母親は退院後血栓症で自宅安静中である。
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