1998 Fiscal Year Annual Research Report
スポーツ技術の最適化システムの開発に関するバイオメカニクス的研究
Project/Area Number |
10680011
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
阿江 通良 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (10175721)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
尾縣 貢 筑波大学, 体育科学系, 助教授 (90177121)
藤井 範久 筑波大学, 体育科学系, 講師 (10261786)
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Keywords | バイオメカニクス / 動作分析法 / コンピュータシミュレーション / 陸上競技 / 筋骨格モデル |
Research Abstract |
本研究の目的は,VTR動作分析法,骨格筋モデルおよびコンピュータシミュレーション法を用いたスポーツ技術の最適化システムを構築するとともに,バイオメカニクス的および方法学的観点から最適化システムの有効性を検証し,簡便化に伴う問題点などを明らかにすることである. 本研究計画の初年度にあたる平成10年度では,(1)短距離走動作をとりあげ,パソコンを利用した簡易システムを作成し,システムの効果的な運用法をさぐること,(2)対話型筋骨格モデリングシステムを導入し,運用法を検討することをねらいとした. 1. バイオメカニクス的データの収集:男女陸上競技選手(混成競技)20名を対象として,コントロールテストの50m全速疾走動作を高速度VTRカメラにより毎秒200コマで撮影した. 2. バイオメカニクス的手法により分析した被験者の動作をVTR画面あるいはコンピュータのディスプレイ上に表示し,一流選手の動作から作成した短距離走の標準的動作モデルと比較して,被験者の動作を評価した. 3. ノートパソコンを利用して分析データをスティックピクチャーの形で被験者に提示しながら,標準的動作モデルと比較した.そして,被験者ごとに疾走動作の評価を行い,被験者の動作の特徴,問題点などを指摘した. 4. 対話型筋骨格モデリングシステムを導入し,運用法を検討した 以上のことから,簡易システムにより被験者ごとに疾走動作をキネマティクス的に比較し,問題点を指摘することによって疾走動作改善のためのポイントが明確になることがわかった.今後,対話型筋骨格モデリングシステムを利用したコンピュータシミュレーションを加えることによってさらに大きな効果が得られると期待される.また対話型筋骨格モデリングシステムについては導入を終わった段階であり,本格的な運用は行えなかった.
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