2000 Fiscal Year Annual Research Report
選手のスイング技術を考慮した野球バットの開発に関する研究
Project/Area Number |
10680028
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
野村 治夫 神戸大学, 発達科学部, 教授 (50031331)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 正登 神戸大学, 発達科学部, 助教授 (90209388)
柳田 泰義 神戸大学, 発達科学部, 教授 (50031373)
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Keywords | 野球バット / スイング技術 / 動作解析 / 使いやすさ / 力学的解析 |
Research Abstract |
野球バットは,試合で最高のパフォーマンスを発揮するために,より機能的で使いやすいことが要求される。バットの使い良さは,選手の立場でみると,振りやすい,ボールが良く飛ぶ,打撃時の振動が少ない,などと表現されるが,これらはいずれもバットやボールなどの用具に絞って物理的な解析をしても,選手が使いやすいバットを究明するまでには至らない。 本研究では,バットの特性のうち,重心位置や重量バランス,慣性モーメントを自由に変えられるバットを製作し,それらの特性が選手のバットスイング(技能)にどの程度,どのように影響しているかを究明するものである。 当年度は,前年度に行った「重心位置可変バット」を使用してのスイング実験に関するデータを,詳細に検討することに充当した。 その結果,打撃時におけるバットスイングの角速度は,バットの重心位置や質量に影響を受けることがあることが判明し,その場合には,スイング中においてもバットの特性の影響がスイング速度に反映されていることがわかった。しかし,バットの特性が打撃時の正確性に影響するかどうかまでは判別できなかった。 以上の結果から,野球バットの開発には,まず,選手の個性(例えば,スイング技術のタイプ)を把握し,その上でその個性に見合ったバットの特性を装備することが望ましいと結論することができた。
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