1999 Fiscal Year Annual Research Report
大学保健体育のファカルティ・デベロップメントに関する研究
Project/Area Number |
10680049
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Research Institution | Bunkyo University |
Principal Investigator |
小林 勝法 文教大学, 国際学部, 助教授 (70225499)
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Keywords | 大学保健体育 / ファカルティ・デベロップメント / 大学教員 / カリキュラム / 実態調査 / データベース / 新設大学・短大 / 大学設置基準 |
Research Abstract |
本年度は、大学設置基準改正後に新設された大学・短大(合計142校)の保健体育カリキュラムの実態調査を行うとともに昨年度作成した体育担当教員のデータベースをもとに人口動態のシミュレーションのほか種々の分析を行うことにしていた。そして、これらの調査研究によって、大学保健体育のファカルティ・デベロップメントの実態と問題点を明らかにすることが本研究の目的である。 カリキュラム実態調査では、107校から回答が得られ(有効回答率:75%)、それからは以下の結果が得られた。 (1)保健体育の要卒単位数は減少している。大学では2単位以下が71.3%、短大では1単位以下が37.0%である。(2)大学・短大ともに小規模ながら保健体育教員を採用している。しかし、大学設置基準の大網化の影響で採用していない場合も見られた。(3)所有する運動施設には恵まれていない。(4)授業以外での保健指導・スポーツプログラムの実施、課外活動支援はあまり活発ではない。 大学保健体育教員のデータベースはまだ完成していないのでシミュレーションはできないが、以下の分析結果が得られた。(1)1988年や1993年と比較すると高齢化が進んでいる。2000年時点での45歳以下の構成比率は35.6%である。(2)大学に勤務する教員の大半が修士以上の学位を持っている。 なお、大学教授職市場の規模や学閥による寡占状況、学位取得状況、所属学会と専門領域の関係などのついては、今後詳しい分析をし、公表する予定である。
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