高齢者の体力・血液性状が余命やADLに及ぼす影響(10〜12年後の追跡調査)

1998 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 10680073
• Research Institution: Kyoto Prefectural University of Medicine, School of Nursing
• Principal Investigator: 木村 みさか 京都府立医科大学医療技術短期大学部, 教授 (90150573)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 岡山 寧子 京都府立医科大学医療技術短期大学部, 教授 (50150850)
• Keywords: 高齢 / 体力 / 血液性状 / 地域差 / 余命 / ADL

Research Abstract

高齢者の体力および血液性状がその後の余命やADLに与える影響について検討することを目的に、約10年前(昭和61年から63年)に実施した「体力・運動能力実態調査」(血液生化学検査を含む)への参加高齢者310名を対象とし、現存およびその間の身体・生活状況調査を行うとともに、既に死亡した者について.は死亡状況(死因、就床期間等)などを調査する。
研究期間は2年である。計画では、先ず、初年度(平成10年)に、ベースラインの測定調査データの整理を行うとともに、対象者のベースライン時から現在までの身体・生活状況の概要をアンケート調査(郵送法)によって把握し、次年度(平成11年)には、初年度の結果に基づき、本人あるいは家族に直接面接したり電話などでの聞き取り調査によってデータを補完し、これらから健康な長寿に重要な因子の抽出を行う、となっている。
初年度(平成10年)の研究計画はほぼ予定通り実施でき、特に、ベースラインデータの解析が進んでいる。成果としては、高齢者の肥満度や血清脂質値、血圧値には地域差が認められ、特に都市部高齢者に肥満が多く、高脂血症や高血圧の合併率が高いこと(京府医大誌1998年)や、高齢者での肥満や高脂血症、高血圧の出現率と就業率は負の相関があり、何らかの仕事をしている高齢者に肥満、高脂血症、高血圧の少ないことが示された(論文作成中)。

Research Products

• [Publications] 木村みさか 他: "高齢者の立位姿勢保持能に関する一考察" 体育科学. 26. 103-114 (1998)
• [Publications] 木村みさか: "高齢者の運動習慣" 京都府立医科力学医療技術短期大学部紀要. 7. 75-82 (1998)
• [Publications] 木村みさか 他: "高齢者のための簡便な持久性評価法の提案シャトル・スタミナ・クォークテストの有用性について" 体力科学. 47. 407-410 (1998)
• [Publications] 木村みさか: "高齢者の体力測定と運動習慣" 地域保健. 29(5). 82-91 (1998)
• [Publications] 木村みさか: "高齢者の運動習慣(生活の中のトレーニングを考える)" 地域保健. 29(8). 66-80 (1998)
• [Publications] 木村みさか: "平衡性指標と歩行能関連からみた高齢者の立位姿勢保持能" 体育科学. 27. (1999)
• [Publications] 木村みさか: "加齢とトレーニング" 高齢者のトレーニング処方(生活の中でのトレーニング), 86-98 (1999)