1999 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の活動余命を推定する指標としての体力の有用性に関する研究
Project/Area Number |
10680074
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Research Institution | National Institute of Health and Nutrition |
Principal Investigator |
吉武 裕 国立健康・栄養研究所, 健康増進部, 室長 (00136334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西牟田 守 国立健康・栄養研究所, 健康増進部, 室長 (50112850)
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Keywords | 高齢者 / 活動余命 / 体力 / 日常生活動作遂行能力 |
Research Abstract |
本研究の目的は、活動余命の指標としての体力の有用性を明らかにすることである。また、老化の指標としては尿中クレチニンを用いた。 昨年度は体力と日常生活動作遂行能力との間に有意な関係を認め、体力の中でも脚伸展パワー、脚伸展力および握力は活動余命の指標として有用であることを明らかにした。 そこで本年度は、昨年度と同農漁村地区の60歳以上の高齢者374名(男性135名、女性239名)を対象に、これら対象者の初診時と3年目の体力と日常動作遂行能力を比較し、両者の変化の関係を検討した。さらに、尿中クレチニンと体力および日常生活動作遂行能力との関係についても検討した。 1.体力の変化と日常生活動作遂行能力の変化との関係 開眼片足立ちの時間は3年間で男女とも低下する傾向が認められ、特に女性(約17%)にその傾向は高かった。しかし、脚伸展パワー、脚伸展力および握力はいずれも有意な変化は認められなかった。なお、日常生活動作遂行能力の変化および他の項目の変化との関係は検討中である。 2.尿中クレチニンの変化と体力および日常生活動作遂行能力の変化との関係 尿中クレチニンの変化と脚伸展パワー、脚伸展力、握力および日常生活動作遂行能力の変化との間には有意な差は認められなかった。 平成12年度はさらに対象者を多くするとともに、3年間のまとめを行う。
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