2000 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の活動余命を推定する指標としての体力の有用性に関する研究
Project/Area Number |
10680074
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Research Institution | National Institute of Health and Nutrition |
Principal Investigator |
吉武 裕 国立健康栄養研究所, 健康増進部, 室長 (00136334)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西牟田 守 国立健康栄養研究所, 健康増進部, 室長 (50112850)
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Keywords | 高齢者 / 活動余命 / 体力 / 日常生活動作遂行能力 |
Research Abstract |
本研究の目的は、活動余命を推定する指標としての体力の有用性を明らかにすることである。そこで、地域在住の60歳以上の高齢者を対象に加齢に伴う体力の変化及びそれが日常生活動作遂行能力及ぼす影響について検討した。 1.体力の加齢変化について 60歳から79歳の男女1021名の体力の追跡調査を実施した。その結果、各年代において脚伸展パワー、脚伸展力、握力、開眼片足立ちは加齢に伴う有意な変化はみられなかった。しかし、追跡前の体力水準の高い者とそうでない者との2群に分け、経年変化を検討したところ、追跡前の体力水準の高い者は加齢に伴い体力の低下傾向がみられた。一方、体力水準が低かった者は加齢に伴う体力の変化には一定の傾向はみられなかった。 2.加齢に伴うの脚伸展力における両側性機能低下について 60歳から79歳の男女1021名を3群(60-64歳,65-69歳,70歳)に分け、一側の体肢単独および両側の体肢同時に等尺性最大筋力を発揮した結果から、Bilateral Index(BI)を算出した。BIは3群間で有意な差は認められなかった。これらのBIの数値は一般成人のそれと同様であった。さらに、日常生活動作遂行能力との関連性を検討したが、有意な関係は認められなかった。以上の結果から、高齢者の脚伸展力に関する両側性機能低下は加齢や日常生活動作遂行能力に影響されない可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)