1998 Fiscal Year Annual Research Report
EU共通農業政策の改革にともなうフランス農業変化の地域的側面
Project/Area Number |
10680076
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
手塚 章 筑波大学, 地球科学系, 教授 (60155455)
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Keywords | フランス / EU / 共通農業政策 / 地域分化 / 農業 |
Research Abstract |
1992年に決定されたEU共通農業政策の改革は、30年余におよぶ共通農業政策(CAP)の歴史において、分水嶺とも称すべき画期的な大改革であった。COP作物に対する15-20%の減反政策は、従来の地域農業システムに大きな変化をもたらした。改革が実施に移されてから、すでに7年が経過しており、インパクトの地域的な特徴がしだいに明確になってきている。そこで、本研究では、1992年の改革がフランスの地域農業にどのようなインパクトを与えたかを、毎年公表される地域農業統計および減反に係わる統計資料の整理を通じて、とくに地域選択的な作用に焦点をあてつつ解明することとした。 科学研究費補助金交付の決定が、1998年10月と遅い時期であったため、当初の予定よりも研究計画の進行は遅れ気味であるが、本年度における進行状況をまとめると以下の通りである。 1. 基本統計資料の整理として、1988年(最も近い農業センサス実施年)以降における土地利用ならびに農業生産に関する統計資料を、主として県別に(場合によっては農業地域別あるいはカントン別に)整理中である。 2. 改革初年度の1993年以降における、COP作物のそれぞれに対する休耕実績を、県別統計資料にもとづいて整理し、地図化するなどの作業を通して分析中である。 3. 補助的に、地域農業システムの変容に関する文献資料類を、EU資料センターなどで収集し、分析に努めている。
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