2001 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680124
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Research Institution | Otsuma Women's University |
Principal Investigator |
中村 邦雄 大妻女子大学, 家政学部, 教授 (00207870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 正子 大妻女子大学短期大学部, 家政学部, 助手
皆川 寧子 大妻女子大学, 家政学部, 助手
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Keywords | ポリウレタン / 生分解性 / 熱的性質 / 機械的性質 / 分解ガス / 未利用天然資源 |
Research Abstract |
平成13年度は、これまでの研究から特に糖度が高い粕ほど生分解が良いということから、メロン粕を用いて生分解性を有するポリウレタンの調製を試みた。メロン粕(MG)を粉末にして、ポリエチレングリコール(PEG)と混合しポリオール(Polyol)とした。これをジフェニールメタンジイソシアネート(MDI)と反応させ、MG/Polyol比の異なるメロン粕含有ポリウレタン(MG-PU)フィルムを得た。MG-PUフィルムの生分解性試験を行い、MG-PUフィルムの生分解試験前後の強伸度特性、ガラス転移温度(T_g)、熱分解温度(T_d)等を測定し、電子顕微鏡(SEM)観察を行った。 MG-Puフィルムの破断点応力(σ_b)及びヤング率(E)は、MG/Polyol比=0.6で極大価を示すカーブを描いた。これは、MGがPu中で、ハードセグメントとして作用し、MG/Polyol比の増加とともに三次元化が進み架橋密度が増加するためであり、さらに過剰に入れると脆性破壊を起こし、低下するとみられる。破断点伸度(ε_b)及び破断点エネルギー(A)はMG/Polyol=0.2までは急激に減少し、その後ほぼ一定となった。MG-PUフィルムのT_gは、MG/Polyol比の増加とともに上昇し、熱容量差(ΔC_p)は低下した。これは、PU中のMGパウダーの増加とともに架橋点が増加し三次元化が進行し、架橋密度が高まるためと考えられる。 MG-PUフィルムの生分解性試験による重量減少率は、試験日数初期の30日までが特に大きく、試験日数の増加とともに高くなり、52%となった。それ以降は緩やかな増加となった。この結果は過去の研究60日後の減少率、あん粕含有PU44%、ぶどう粕含有PU40%と比較して、かなり高い値を示した。生分解性試験後のPUフィルムのSEM写真から重量減少率が大きくなるにつれ、微生物による表面の侵食が大きくなることがわかった。
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Research Products
(1 results)