1998 Fiscal Year Annual Research Report
伝統的空間としての和室の新しい空間構成に関する研究
Project/Area Number |
10680136
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Research Institution | Kyoto Women's Junior College |
Principal Investigator |
國嶋 道子 京都女子大学短期大学部, 生活科学科, 助教授 (10178014)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹原 広実 ノートルダム女子大学, 文学部生活文化学科, 専任講師 (20298706)
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Keywords | 伝統的空間 / 和室 / 畳空間 / 空間構成 / 内部意匠 / 構成的手法 / インテリアエレメント / 類似比 |
Research Abstract |
本年度では、まず住宅雑誌に掲載されている畳空間を中心に、新しい空間構成の特徴を明らかにすることを目的として分析を行った。新建築「住宅特集」および「モダンリビング」の1993〜97年に掲載された畳空間(茶室を除く)で、平面図が掲載されている 建物の用途が専用住宅である 少なくとも1枚はカラー写真である掲載されている(複数の)写真からその畳空間の内部意匠が把握できる、の4条件を満たす254を分析の対象とした。先行研究を参考にして畳室での内部空間における空間構成を特徴づけている構成材、およびそれら相互の関係等について収集した全資料を検討し、各々の畳空間においてどのような構成的手法が同時に現われるかをみるために、構成的手法間の相関を求め分析を行った。その結果、書院は、広縁・縁が少なくなっていることも関連して出現率は極めて少なくなっている。聚楽壁や竿縁天井は工期・工費・維持管理の点から敬遠されている。床の間以外に板敷き部分があるものは、空間モジュールと畳寸法との関係から設けたと考えられるものが多く見られる。構成手法間の相関では、伝統的な構成手法の相関ももちろん高くなっているが、コンクリート打放しで構成している、縁なし半帖畳、床の間床脇棚以外に板敷部分、傾斜天井でトップライトハイサイドライトの取り入れなどが新しい空間構成手法や要素として上げられる。 次いで、特に変化の大きい内部意匠を含む畳空間(和室)を30例選定し、それらについて大学生にSemanticDlfferential Methodにより評価をさせるとともに住みたいと思う和室を評価させた。その結果、主要因子として、伝統性の因子、価値因子、機能性の因子が析出された。また、半畳縁なし、いも敷きで床脇棚、書院、欄間がないなどの要素を持つやや現代的な和室のほうが本床のある和室より住みたいと思われている。
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Research Products
(1 results)