1999 Fiscal Year Annual Research Report
糖尿病白内障形成の原因および食品成分による抑制の試み
Project/Area Number |
10680151
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Research Institution | Japan Women's University |
Principal Investigator |
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Keywords | 糖尿病 / 白内障 / プロアントシアニジン / カテキン / メイラード反応 / トコフェロール |
Research Abstract |
糖尿病では血糖値の上昇に伴い、タンパク質の糖化反応が進行し、同時に過酸化反応も促進されることが知られている。これらの反応は血管障害、白内障などの合併症と深く関係していることが推測されている。従って、抗酸化剤の投与により糖尿病合併症を抑制できる可能性がある。そこで、本研究はin vivoにおいて、白内障形成抑制効果について、抗酸化剤のぶどう種子のプロアントシアニジンの濃度依存性およびお茶成分カテキンの有効性を検討した。 Wistar系雄ラットにSTZを投与し、糖尿病ラットを作製し、0.1%プロアントシアニジン(PA)、PAとトコフェロール(100ppm)の混合(TPA)および0.1%カテキン(Ca)を約3ヶ月間投与する。その後、解剖し、血糖値、糖化ヘモグロビン、過酸化脂質などを測定し、白内障の形成においてレンズ中のグルコース、フルクトース、ソルビトールおよび過酸化脂質を測定した。その結果は昨年の実験の結果とほぼ同様な傾向であり、TPA、PAおよびCaも白内障の形成を有効に抑制した。しかも、PAはTあるいはCaよりも白内障抑制率が高かった。 以上の結果により、プロアントシアニジンおよびカテキンは糖尿病改善効果を示し、糖尿病合併症の一つである白内障を有効に抑制することが明らかとなった。
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