1998 Fiscal Year Annual Research Report
理科教師のプリコンセプションと教師教育プログラム・教授学習モデルの開発
Project/Area Number |
10680181
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
清水 誠 埼玉大学, 教育学部, 助教授 (30292634)
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Keywords | 理科教育 / 教師のプリコンセプション / 教師教育 / 教授学習モデル / 子どもの学び / コーオペレーティブ学習 |
Research Abstract |
本研究は、近年世界的に研究が進展している構成主義学習論を踏まえ、子ども達の概念形成に重要な影響を及ぼしている教師が保持するプリコンセプションを解明し、子ども達の素朴な概念を科学的な概念へと形成していくための具体的かつ実践的な教授モデルの開発と教師教育プログラムの作成を目的としている。 本年度は、教師が保持するプリコンセプションに関する研究の総括を国内外の文献をもとにおこなうとともに、教師のプリコンセプションの形成に影響を与える科学観、支持する学習論、子ども観について質問紙により調査を実施した。その結果、科学観の調査では教師はkoulaidisら(1989)が行った調査と同様に我が国の小・中学校の教師は現代的な科学観を保持しているものが多いことがわかった。また、小学校の教師はプロセスを教えることを重視し、中学校の教師は系統を重視する教師とプロセスを教えることを重視する教師に分かれること、構成主義研究で考えられている「知識は知識の再構築」に同意する教師も多いが、「知識は受動的に受け取られる」に同意する教師が中学校の理科教師で年代が上がると増加すること、「学習者の意味の構成や再構成を行わせる契機をどこに設定し、どのような授業を展開するか」といった授業研究や概念形成についての研究は学校ではあまり進んでいないこと、教師の子ども観は構成主義学習論を踏まえてのものではなく経験等から得られた子ども観から生まれたものであること等のことがわかった。 また、教師教育プログラム・教授学習モデルの開発に向けて、近年注目されるようになった学びは社会や文化といった他とのかかわりの中で個人の中に構成されていくといった視点からの見直しを図ることとし、授業方略としてコーオペレーティブ学習の導入を試みた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 清水 誠: "新しい学力観に立つ理科教育の現状と課題(その1))" 埼玉大学教育実践研究指導センター紀要. 11. 1-10 (1998)
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[Publications] 清水 誠: "教師の科学観,子ども観と理科授業" 日本科学教育学会年会論文集. 22. 185-186 (1998)
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[Publications] 清水 誠: "「植物のつくり」に関する知識の実態と問題点" 日本理科教育学会第48回全国大会長崎大会要項. 103 (1998)
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[Publications] 吉澤 勲・清水 誠: "コーオペレーティブラーニングの理科授業への導入の可能性" 日本科学教育学会研究会研究報告. 13・1. 1-6 (1998)
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[Publications] 吉澤 勲・清水 誠: "グループの活動を取り入れた理科学習の現状と課題-コーオペレーティブ学習の導入に向けて-" 日本理科教育学会第37回関東支部大会研究発表要旨集. 40 (1998)
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[Publications] 清水 誠: "自然認識研究の進展と理科授業" 理科の教育. 556. 16-19 (1998)
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[Publications] 清水 誠: "花の概念の定着状況と理科授業の課題" 日本生物教育学会第66回全国大会(岡山)予稿集. 30 (1999)