2000 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680199
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Research Institution | Nakamura Gakuen University |
Principal Investigator |
宮田 奈美子 中村学園大学, 家政学部・児童学科, 教授 (30069778)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古賀 民穂 中村学園大学短期大学部, 食物栄養科, 教授 (20069785)
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Keywords | 環境教育 / 理科教育 / ケナフ系吸着材 / 銅イオン / カドミウムイオン / 染料 / 葉の変化 / 二酸化炭素吸収能 |
Research Abstract |
1)3種類のケナフ(中国種青皮3号,浙江1号,米国産Everglades41)の栽培観察,二酸化炭素の吸収能,茎の性質および葉の栄養成分などを調べて,環境教育および理科教育へ活用しようと試みた.(1)発芽率は,青皮3号が60〜100%,浙江1号が70〜90%,Everglades41が10〜90%であった.(2)茎長,茎の直径および茎重の大きさは,Everglades41>浙江1号>青皮3号の順序で,ケナフの花の開花の順序は,青皮3号>浙江1号>Everglades41で,この順序で熟成が早いことが分かる.(3)葉の形は,青皮3号は7裂,浙江1号は7裂と楕円状の混合,Everglades41はごく浅く5裂である.側根の多さの順序はEverglades41>浙江1号>青皮3号で,茎長,茎の直径および茎重と対応していた.(4)各種ケナフの茎の灰分量,温水抽出量,アルカリ抽出量およびホロセルロース含量は,靭皮のほうがコアより多かった.ケナフの栄養成分はモロヘイヤに近かった.(5)ケナフの見かけの二酸化炭素吸収速度も大きかった. ケナフは,1年を通じて教材に出来るので,環境教育,理科教育および総合教育の教材として、これを活用することは,児童,生徒にとって大きな意義があると言えよう. 2)ケナフ系吸着材(ケナフ靭皮部と芯部から解繊した繊維、漂白ケナフパルプ,200〜500℃で短時間加熱処理して製造した吸着材)による排水中の汚染物吸着能をコットン,木材パルプおよび市販活性炭などの吸着材と比較検討した.吸着能はケナフを加熱処理した吸着剤および解繊ケナフ>市販活性炭>ケナフパルプ>木材パルプ>コットンの順序であった. 以上のことから,ケナフ系吸着材として,解繊ケナフは金属イオン(Cu^<2+>およびCd^<2+>)の吸着材として有用であり,加熱処理したケナフは染料の吸着材としても良いことが分かった.
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 宮田奈美子,村上えりな: "ケナフ(Hibiscus Cannabinus L.)とローセル(Hibiscus Sabdariffa L.)の環境教育および理科教育への活用-数種類のケナフとローゼルの栽培および性質"中村学園研究紀要. 33. 225-235 (2001)
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[Publications] 宮田奈美子: "Application of Pigments In Petals of Kenaf (Hibiscus Cannabinus L.) to Dyeina"The 2000 International Kenaf Symposium Hiroshima Proceeding. 177-180 (2000)
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[Publications] 宮田奈美子,古賀民穂: "Adsorptivity of Mretal lons and Some Dyes onto Cellulosic Materials of Kenaf (Hibiscus Cannabinus L.)"Book of Abstracts 2000 International Chemical Congress of Pacific Basin Societies. 312 (2000)
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[Publications] 宮田奈美子: "ケナフセルロース材料における水蒸気の収着と脱着"繊維学会予稿集 2000. 55・1. 142 (2000)
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[Publications] 宮田奈美子: "ケナフと100人の仲間たち-研究室の仲間たち-"ユニ出版. 246-249 (2000)