1999 Fiscal Year Annual Research Report
遠隔操作による実験教育を取り入れた自主学習型教育システムの試作研究
Project/Area Number |
10680206
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Research Institution | Gifu National College of Technology |
Principal Investigator |
木下 祥次 岐阜工業高等専門学校, 電子制御工学科, 教授 (00089848)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森田 良文 岐阜工業高等専門学校, 電子制御工学科, 助手 (00241224)
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Keywords | CAIソフト / 自主学習型教育システム / ネットワーク / 工業教育 / 実験教育 / 遠隔操作 / 倒立振子 |
Research Abstract |
これまでに筆者らが開発した自主学習型教育システムの中では,学習者毎に倒立振子のコントローラを設計させ,数値シミュレーションによる検証を行わせている.さらに,ゲームソフトにおける「最終画面をクリアしたい」と同じように魅力的な最終目標を学習者に与える目的から,ネットワークを用いた遠隔操作による倒立振子制御実験を考える.昨年度は,このような遠隔操作による制御実験について検討し,一つの実現方法の提案と実験装置の構築を行った.今年度は,さらに,以下の3点について実施した. 1.専用通信プログラムの開発 昨年度,市販のアプリケーションを利用することで遠隔制御実験が行えることを確認した.しかしながら,複数のアプリケーションを用いる点,それらは必要以上の機能を有する点から,操作が複雑という問題点が残されていた.そこで,学習者の操作しやすいシステムを目指す観点から,遠隔操作に必要な機能のみを有する専用通信プログラムの開発を行った. 2.倒立振子制御プログラムの開発 専用通信プログラムによる遠隔制御実験の実現のために,DOS版倒立振子制御プログラムをWindows上で動作するように移植を行った.また,実用化に向けて倒立振子制御実験の自動化が必要であるため,振り上げ制御のための制御プログラムの開発を行った. 3.遠隔制御実験の実施 前述のプログラムを組み込んだシステムによって,遠隔操作での検証実験が行えることを,実際の学習を想定した実験装置を用いることで確認した. 今回の試作により,魅力的な動機付けのできる自主学習型教育システムが実現でき,実用化に向けての第一歩となった.今後,多くの学習者が利用することを想定したマルチユーザ対応システムの構築が考えられる.
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[Publications] 森田良文: "遠隔操作による実験教育を取り入れた自主学習型教育システムの試作"論文集「高専教育」(掲載予定). 23. (2000)
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[Publications] 福永哲也: "Javaによる仮想実験環境を用いたネットワーク対応型学生実験用CAIの試作研究"論文集「高専教育」(掲載予定). 23. (2000)
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[Publications] 遠藤賢: "ネットワークを用いたマルチユーザ対応型CAIの開発"教育工学論文集(計測自動制御学会中部支部教育工学研究委員会編). 22. 19-21 (1999)
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[Publications] 吉田和久: "学生実験用CAIのためのJavaを用いた仮想実験環境の構築"教育工学論文集(計測自動制御学会中部支部教育工学研究委員会編). 22. 22-24 (1999)
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[Publications] 井上純: "遠隔操作による実験教育を取り入れた自主学習型教育システムの試作"教育工学論文集(計測自動制御学会中部支部教育工学研究委員会編). 22. 25-27 (1999)
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[Publications] 矢崎学: "DSPとインターネット通信を用いた遠隔制御に関する研究"2000年高速信号処理応用技術学会春季研究会. (発表予定). (2000)