1999 Fiscal Year Annual Research Report
大気の環境調査における簡易定量法の教材開発と環境教育でのネットワーク利用の研究
Project/Area Number |
10680208
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Research Institution | Osaka Prefectural Education Center |
Principal Investigator |
伊丹 芳徳 大阪府教育センター, 科学教育部・理科第一室, 研究員兼指導主事 (60280830)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
喜多 英一 大阪府教育センター, 科学教育部・理科第一室, 研究員兼指導主事 (00321927)
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Keywords | 環境調査 / 環境教育 / コンピュータ計測 / 二酸化窒素 / 二酸化炭素 / ふんじん(粉じん) / インターネット活用 |
Research Abstract |
1.本研究により開発した環境調査教材 自作比色計を用いたパソコン計測により、大気中の二酸化窒素を測定した。フィルムケースに炭酸カリウム溶液をしみ込ませたろ紙を貼り、これを二酸化窒素の吸収容器とする。採取後、これをザルツマン法で発色させ、吸収した二酸化窒素を比色計で定量した。本教材は小・中・高校の多数で実践した。 大気中の粉じん測定では、観賞魚用のポンプを改良して大気の吸引ポンプとした。これにフィルムケースの径の化学分析用ろ紙をフィルターとして取り付け、1日吸引して粉じんを採取した。粉じんで真っ黒になったフィルターは肉眼でも量の違いが比較できる他、反射型比色計により粉じんで汚れたフィルターの黒さを数値化し、比較できるようにした。これを、中学生用教材として使用した。 大気中の二酸化炭素の測定は、石灰水を入れた吸引瓶を3連装で接続し、これを自作ポンプで大気を吸引して石灰水に吸収させる。自作濁度計で吸収した二酸化炭素を定量した。この濁度量に石灰水への溶存量を補正し、吸引した大気量からおおよその組成を計算した。通常で0.03%、締め切った部屋で0.08%を測定した。 2.インターネットを利用した環境教育の実践 開発教材を用いた実践は、大阪府内の多数の小・中学校で行った。これらの調査結果と環境情報の交換をねらいとして、「子ども達が測定する大阪の環境」のホームページを設置した。各校の測定情報の共有化を図り、授業実践を行った。ホームページのアドレスは、次のとおりである。http://www2j.biglobe.ne.jp/〜kankyo/kankyo0.htm
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[Publications] 紺野昇: "環境調査におけるインターネットを用いた情報活用"大阪府教育センター 大阪と科学教育. 13号. 43-44 (1999)
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[Publications] 紺野昇: "自作濁度計を用いたコンピュータ計測による大気中の二酸化炭素の測定"日本化学会第76春季年会予稿集. 76巻. 437-437 (1999)
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[Publications] 紺野昇: "コンピュータ計測による環境調査の教材化"日本科学教育学会第23回年会論文集. 23号. 343-344 (1999)
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[Publications] 紺野昇: "大気調査におけるコンピュータ計測の活用"日本化学会第77秋季年会予稿集. 77巻. 273-273 (1999)
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[Publications] 紺野昇: "大気中の二酸化炭素測定の教材化"全国理科教育センター研究協議会並びに研究発表大会集録. 平成11年度. (1999)
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[Publications] 紺野昇: "パソコンを用いた比色計による環境調査-大気中の粉塵調査とその実践-"日本科学教育学会科学教育研究. 25巻. (2000)