1999 Fiscal Year Annual Research Report
心・循環モデルに基づく心不全治療の教育システムの開発とwwwによる公開
Project/Area Number |
10680227
|
Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
鶴田 陽和 北里大学, 医療衛生学部, 講師 (10112666)
|
Keywords | 心・循環モデル / 心不全 / シミュレーション / CAIシステム / 電子教科書 |
Research Abstract |
心不全の治療の際の薬剤治療の目的は、心拍出量や体・肺循環の動・静脈圧などの血行動態「変数」を、病的な状態から許容される正常な状態に回復させることにある。各種の心不全治療薬の効果は心・循環系の力学的なパラメータの変化として記述できるが、循環動態変数に対する直接の変化として考察することは薬物効果の原理上、極めて困難である。 これは、心・循環「パラメータ」と循環動態「変数」が生理学的機構を介して複雑に関連しているためだが、このため心不全状態の生理学的な理解と診断・治療に際しては、心・循環系全体を記述できるモデルに基づく考察は極めて有用である。 本研究の目的は、心不全状態の生理学的な理解と診断・治療の教育のために、心・循環系の力学モデルを中に持つ、インタラクティブな電子教科書を作成し、インターネットを介して公開することにある。 昨年度の 1.心・循環モデルの再検証と循環パラメータの同定 2.モデルの数学的な定式化 3.モデルの数値解法の検討 という作業に続き、今年度は 4.シミュレーションの計算部分のコーディング(Standard Pascalを使用) 5.電子教科書のテキスト部分の作成 6.電子教科書へのシミュレータの組み込み を行い、ソースプログラムをインターネット: URL http://bme.ahs.kitasato-u.ac.jp:8080/docs/ts/html/cardio/ で公開するとともに、シミュレーションの結果についても報告した。
|
Research Products
(6 results)
-
[Publications] 鶴田 陽和 他: "サーバの分散化と自動処理によるメーリングリスト管理の効率化"医療情報学. 19. 65-71 (1999)
-
[Publications] Kamijo, Tsuruta 他: "Cardiovascular response and stress reaction on Flumazenil injection in patients under infusion with Midazolam"Critical Cave Medicine. Accepted and in priny. (2000)
-
[Publications] 佐藤登志郎,鶴田陽和他: "循環調節系のシミュレーション"日本臨床. 58. 46-56 (2000)
-
[Publications] 鶴田 陽和 他: "学会運営の自動化の試み"第19回医療情報学連合大会論文集. 19. 992-993 (1999)
-
[Publications] 中澤ひかる,鶴田陽和他: "新医薬品の医療従事者向け適正使用情報データベースの作成とインターネットによる提供"第19回医療情報学連合大会論文集. 19. 216-217 (1999)
-
[Publications] 鶴田陽和: "医療系のコンピュータ演習"朝倉書店(池田憲昭編). 150(35) (1999)