1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680230
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
横山 明子 帝京大学, 理工学部, 講師 (70230654)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
繁桝 算男 東京大学, 総合文化研究科, 教授 (90091701)
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Keywords | 進路決定 / 大学生 / 進路決定支援システム |
Research Abstract |
本研究は、実際的な教育的利用の見地から、より最適な進路決定ができるようになるために、www用いて新たな進路決定支援システムの構築をめざすものである。 平成10年度は、まず、過去の進路決定に関する研究から、進路決定支援ができるようになるための条件を明らかにすること研究の目標とした。そして、実際の進路決定にはどのような条件が必要であるのかを、理論的研究および、大学生の進路決定の現状についての調査研究をおこなった。 進路を決定するために情報が必要であるかについては、未決定の研究をふまえると、自分に関する情報と進路先に関する情報の2種類に集約される。それには、(1)関心:進路決定とはどのようなことか、(2)興味:どのようなことが面白いか・好きか、(3)能力:どのようなことができるか、(4)性格:自分はどのように外界に働きかけるか、(5)価値観:どのようなことに価値をおくか、(6)職業に対する基本的知識:職業の内容や職業の労働条件、(7)就職の方略に関する知識:情報の収集の手段、就職行動に関する知識があげられる。さらに、実際の大学生3年生の進路決定についての調査では、進路選択観については、進路選択を人生の目標選択と考え、関心や興味を能力よりも重視、さらに現在の能力よりも可能性を重視し、計画的に決定していこうという態度を持っている。また、進路決定についての関心はあるが、どのように行動してよいかわからないという学生が非常に多く、実際の進路選択の探索行動にむすびつけられないという学生が多い。 このことから、進路を決定できるようになるためには、社会性の育成を含めた組織的系統的な自己決定への援助が必要であり、職業観の育成に結びつく経験の機会の提供とより一層の情報リテラシー教育が必要である考えられる。そのための具体的な方策としては、コンピュータによる支援システムが有効であろう考えられる。
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