1999 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットを活用した分野別・習熟度別英語教材作成システムの研究
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10680253
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
岡田 毅 山形大学, 教育学部, 助教授 (30185441)
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Keywords | インターネット / ワールド・ワイド・ウェッブ / ホームページ / データベース / 中学校検定英語教科書 / 文部省学習指導要領 / 時事英語 / 学年別語彙 |
Research Abstract |
課題研究目的達成のために今年度においては、中学校検定英語教科書(7種類・3学年分全21冊)中で扱われた英単語全てを電子データ化して収集し、多角的に分析・整理することが主要な目標となった。 該当教科書全頁のスキャニングを企図したが、混在する写真・イラスト・図表等に加え、特に低学年教科書ではquiz的な部分やコラムが頻出し、それらを目標とする語彙データベースの包括範囲内に収めるのが適当か否かという問題、及びOCR(Optical Character Recognition:光学的文字認識)作業における認識効率の点等の側面を考慮に入れてこれを断念し、最終的には各検定教科書巻末に一括掲載されている単語リストに記載された単語を人手入力により電子化することとした。 この作業中において各英単語は(1)語彙項目,(2)品詞標識,(3)初出学年,(4)文部省学習指導要領指定・無指定情報、の4種類の属性を均一的に与えられた。これらを有機的に関連付けて分析することにより、以下のような各教科書の語彙採用特性が数値的に把握できたことになる。(1)文部省学習指導要領指定単語の学年別分布、(2)特定単語の初出学年分布傾向、(3)各教科書独自採用語彙の相関関係。また、報告者が従来から進めている大規模な英語コーパスにおける語彙分布調査の結果と本研究の成果を対照することにより、各教科書編纂者の独自採用語彙に対する信憑性や、更には文部省が指定する必須語彙の、実際の用法における出現傾向から勘案した妥当性などが抽出できる。 今年度の研究成果を踏まえて、完成年次に当たる来年度には、課題である教材自動作成システムのプロトタイプ作成に着手することになるが、今年度のデータベース作成作業から、1つ重要な問題点が浮上した。それは、各教科書における特定単語の出現傾向が、学年単位でしか把握できす、単元毎ないし学期毎というような、利用者である英語教師側により密着したきめ細かい情報提供を目指さなければならないという事である。
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[Publications] Takeshi Okada & Pawl Snookes: "A Course Without a Classroom: Learning to Use the Internet to Improve EFL Writing Skills"TESOL in Context. vol.9.no.2. 17-21 (1999)
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[Publications] Takeshi Okada: "Remarks on Spelling Errors in OCR Generated Electronic Texts: with Reference to Misrecognition of Word Delimiter"山形英語研究. 第5号. 1-17 (2000)