2000 Fiscal Year Annual Research Report
インターネットを活用した分野別・習熟度別英語教材作成システムの研究
Project/Area Number |
10680253
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Research Institution | Yamagate University |
Principal Investigator |
岡田 毅 山形大学, 教育学部, 助教授 (30185441)
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Keywords | インターネット / データベース / EFL教材 / 中学校 / Webページ / 英語検定教科書 / 学習者語彙 / 新聞・雑誌記事 |
Research Abstract |
日本人学習者にとって格好の時事英語教材である英語圏の新聞・雑誌記事を、新しい枠組みに沿って最大限に活用し、より効率的で魅力的な教育素材として加工するための統合システムの開発を企図したものが本研究である。英字新聞や雑誌が取り上げている記事の内容を体系的に分類し、これに対して、教授者が、学習者の学年・学期といったきめの細かい習熟度に応じたレベル別の教材へと加工できるための支援システムを構築し運用することを目標とした。 本システムは不特定多数の英語教師が、専用のWebサイトにアクセスし、そこで自分が担当する学年・学期に相当する学習者の習熟度に応じた時事英語教材を作成できることを目指す。従って、特に中学校レベルの初等外国語学習者の語彙力を正確に把握するためには、文部科学省が学習指導要領の中で指定する英語語彙を確保するだけでは十分とは言えず、実際の学校現場で採用されている検定教科書全7種類に記載された、出版社独自採用の語彙までをも完全に網羅し、利用者の要求に柔軟に応えるための環境を整備した。これに基づいて、利用者である個々の英語教員は、生徒にとって必要と思われる語彙・語句に関する付加的情報を的確に与えた形での教材を作成することが可能となる。このために、全7種類合計21冊の検定教科書記載の全語彙を整理してデータベース化し、それに準拠して任意に指定されたWebサイト上の英字新聞・雑誌記事に対してふさわしい処理を施した上で画面表示するシステムを開発した。 本研究の成果として構築されたシステムは、参照先のデータベースの種類を切り替えることによって、中学校のみならず高等学校レベル・大学教養課程レベルへと対応が可能であり、日常的な教育素材としてのみならず、入学試験段階での語彙制約に纏わる煩瑣な問題から出題者を解放し、受験者の英語運用能力を正確に判定するための作題を促進することに繋がる。
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[Publications] Takeshi Okada: "Teaching Writing Course on the Internet, Instead of in a Classroom, in a Japanese University"山形大学日本語教育論集. 第2号. 30-45 (1999)
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[Publications] Paul Snookes: "A Course Without a Classroom : Learning to Use the Internet to Improve EFL Writing Skills"TESOL in Context (Journal of ACTA, Australian Council of TESOL Association) . Vol.9 No.2. 17-21 (1999)
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[Publications] Takeshi Okada: "Remarks on Spelling Errors in OCR Generated Electronic Texts : With Reference to Mis-recognition of Word Delimiter"山形英語研究. 第5号. 17-33 (2000)
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[Publications] Takeshi Okada: "Conjugational Pattern and Text Categories in the LOB Corpus"Corpus Linguistics in Japan. (印刷中). (2001)