2000 Fiscal Year Annual Research Report
教師の学級把握能力の能力形成を支援する児童・生徒認知調査システムの構築
Project/Area Number |
10680258
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Research Institution | NIIGATA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
松井 仁 新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (20251423)
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Keywords | 教育実習 / 教師の力量形成 / パーソナル・コンストラクト / RCRT調査 / 心理臨床的技法 / 心理アセスメント / 心理測定論的技法 / 縦断研究 |
Research Abstract |
平成12年度で、以下の6点で研究を展開した。1.教育実習生対象の児童生徒認知調査データの内容を集積・分類し、基準の妥当性を検討する。2.初任教員を含めた現職教員に児童生徒認知調査を実施し、基礎データを集積する。3.実習生の認知スタイルの変容を検討し、効果的な事後指導のあり方を検討する。4.現職教員における児童認知変動の分析方法を整備し、学級環境調査・児童生徒の生活意識調査との関連から効果的な生活指導のあり方を検討する。5.フィードバック面接の構造化を進め、この方法を教師教育に組み入れた場合の教師力量形成にとっての意味を明確化させる。6.研究成果を発表する。 1.では平成11年度に引続いた調査を重ね、実習生の内省の分析から基準の内容的妥当性の検討を重ねた。2.では各経験段階にある教員の追跡調査を展開し、フィードバック記録と共にデータを蓄積した。3.として、教師内地位指数から認知スタイルの変容を縦断的に検討した。より上位の力量と関係する認知スタイルに向かうのに、フォーカシング等の心理臨床的技法の応用が効果的である示唆を得た。これについて、日本教育心理学会第42回総会(東京大学)で事例報告した。4.で経験7年から25年の教師の追跡調査から、学級環境(学級風土)・子ども個人の学校生活意識との関連で検討を重ねた。これについて、学校臨床心理士全国大会(日本臨床心理士認定協会・名古屋)で「学級事例」として報告した。5.としてフィードバックの指針を整理し、書面による方法とあわせて報告書にまとめた。6.では前述の発表に加えて、補助金の交付を受けた3年間の研究成果を報告書にまとめた(松井,2001)。
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