1999 Fiscal Year Annual Research Report
科学的に探求する能力と態度を育てる総合化学実験カリキュラムの試行
Project/Area Number |
10680282
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Research Institution | Naruto University of Education |
Principal Investigator |
今倉 康宏 鳴門教育大学, 学校教育学部, 教授 (10112640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 清 鳴門教育大学, 学校教育学部, 助教授 (70240893)
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Keywords | 総合化学実験プログラム / 色の化学 / クエルセチン / 染色 / 核磁気共鳴スペクトル / 紫外・可視吸収スペクトル / 分子軌道計算プログラム / 赤外線吸収スペクトル |
Research Abstract |
「科学的に探求する能力と態度を育てる総合化学実験カリキュラムの試行」の研究課題として11年度は下記の研究実績を上げた。 玉ねぎの外皮を用いた総合化学実験プログラムの試行 鳴門教育大学・自然系理科教育講座の学部三年生に実施した後、改良して東京都立成瀬高等学校の三年生(化学選択)に実施した(三日間)本化学実験プログラムは、身近な天然素材として玉ねぎの外皮を試料に用いて、教科の枠や目標にとらわれずに学習者が総合的に探求する能力を取得できるように配慮した6段階からなる。第一段階:本実験プログラムの概要;第二段階:玉ねぎの外皮成分クエルセチン関連化合物の抽出・同定;第三段階:クエルセチンの構造決定(NMR・UVによる情報とその解析);第四段階:クエルセチンの化学的性質(フェノール性水酸基のアセチル化・メチル化・アルカリとの反応性);第五段階:染色(金属イオンとの錯体生成・媒染材を用いた染色・コンピュータを用いたクエルセチンの構造と発色機構);第六段階:研究発表・討論 本化学実験プログラムは、高校現場でも複数分野の化学実験を効果的に組み合わせ一体化させ限られた授業時間内に探求活動の過程を体験しながら科学的に新しい概念を理解・習得し、化学的基礎事項の確認、実験操作の習得などができる化学実験プログラムであることを実証した。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] 原 英光,早藤幸隆,村田勝夫,山下伸典,今倉康宏: "科学的に探求する能力と態度を育てる化学教材の開発(I)-茶葉を用いた化学実験プログラムの試行-"化学と教育. 47巻6号. 412-415 (1999)