1998 Fiscal Year Annual Research Report
不完全多変量データから個人差を最大とする合成得点を解析的に求める方法の開発
Project/Area Number |
10680315
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
柴山 直 新潟大学, 教育人間科学部, 助教授 (70240752)
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Keywords | 不完全データ / 欠測値 / 欠損値 / 選択科目 / 入試 / 主成分分析 / 合成得点 / 難易度調整 |
Research Abstract |
科目選択を許される入学試験によって得られるデータは一般に欠測値を含む不完全データとなる.そのため選択した科目によって有利不利が生じる可能性が常に存在する.本研究は,このような不公正をできる限り少なくするため,不完全データ行列から科目間格差を可能な限り小さくしながら,その一方で個人間の識別を最大とするような合成得点を解析的に求める方法の計算アルゴリズムをFortran言語によって開発し,その有効性を第2年度の詳細なシミュレーション研究によって確認し,実用に供することを目的とするものである. 本年度の目標は,1)効率の良いプログラミング環境を整え,2)実際にプログラムを完成すること,にあった.最初の目標についてはIBM PC300PLとDECDIGITAL Visual Fortran for Windows95/NT Intel Systemを主たる構成要素とした計算機環境を整えることができた.また目標2)については,プログラミングとデバッグを終えることができ,要請があればサブルーチンの形でいつでも公開可能である.開発したプログラムの具体的な機能としては,欠測値を含む不完全データ行列を入力情報とし,各科目への重み係数,難易度を調整するための加算定数,および実際に得られた合成得点の値を主たる出力情報とすることがあげられる.また開発されたプログラムの計算結果は,S-PLPS for Windows Version4.0で別に記述したアルゴリズムによってその正さを確認済みである.さらに,現在は次年度の目標である詳細なシミュレーション研究に備えて,入学試験における様々な要因を考慮したプログラムの開発に着手しているところである.
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