1999 Fiscal Year Annual Research Report
離散カテゴリカルデータにおけるモデル適合と超過変動の処理に関する研究
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10680319
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
越智 義道 大分大学, 工学部, 助教授 (60185618)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小畑 経史 大分大学, 工学部, 助手 (00244153)
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Keywords | カテゴリカルデータ / 超過変動 / ディリクレー多項分布 / 擬似尤度法 |
Research Abstract |
本研究はカテゴリカルな反応を持つデータの分析の中でも超過変動がみられるような状況の際の分析法について特にその共変量効果にかかわる評価に関する研究を行うものである。 本年度の研究では,昨年度作成したディリクレ-多項分布とその平均-分散構造に着目した擬似尤度法に関する分析プログラムについて,多項反応の順序性にもとづいて,累積ロジット,連続比ロジット,隣接カテゴリロジット,コンプリメンタリlog-logなどの関連性尺度に関する共変量効果を評価する際に共変量の扱いが統一的にできるようモデルとシステムの修正を行った。また,パラメトリックな分布拡張の1つとして,超過変動パラメータについても一般化して超過変動と同時に過小変動が扱えるようなモデル化について検討し,さらにこの超過変動パラメータに関しても共変量効果を評価できるよう改良を加えてシステムに実装した。その上で,文献データとしてChen(1991)のヒドロキシ尿素データ,Wilson(1989)のHousing Satisfactionデータ,Morel and Koehler(1995)のカドミウムと亜鉛による毒性試験データについて,これらの手法・モデルを適用してその順序情報の取り込み方とその超過変動に及ぼす影響,共変量パラメータ自身の推定値への影響,共変量パラメータの分散推定量に及ぼす影響などについて詳細な検討を行った。また,ノンパラメトリックな手法としてジャックナイフ法による解析手法についても検討を加え,これらのデータに適用した際の推論結果の違いについて評価した。これらの結果は本研究の最終報告書として取りまとめる計画である。
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