1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680322
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Research Institution | Gunma National College of Technology |
Principal Investigator |
小幡 常啓 群馬工業高等専門学校, 電気工学科, 教授 (50005534)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大嶋 洋 東邦大学, 医学部, 講師 (30104152)
原 啓明 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (60005296)
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Keywords | 情報幾何学 / 統計多様体 / 曲率 / 中間統計 / Gentile統計 / ランダムウォーク / 歩行運動 / 1 / fゆらぎ |
Research Abstract |
(1)Gentile統計に従う理想量子気体のRiemannスカラー曲率(R)を情報幾何学の方法で調べた。Gentile統計はBose統計とFermi統計をつなぐ中間統計の1つである。Rはフガシティーηと、1状態の最大許容粒子数pで決まる。最小の場合p=1はFermi-Dirac統計に対応し、上限のない場合p→∞はBose-Einstein統計に対応する。Boltzmann統計に従う理想古典気体に対する結果R=0とは対照的に、η→0において非ゼロであることを発見した : p≧2に対してR=√(2)/32、p=1に対してR=-√(2)/32。また、Rの符号と量子力学的交換相互作用との間に相関があることを見出した。さらに、JanyszekとMrugalaによって提案されたRの不安定性解釈を指示する結果を得た。 (2)2次元における理想気体のスカラー曲率を情報幾何学の方法で調べた。前記の3次元の場合とは違って、2次元のスカラー曲率の振舞いをJanyszekとMrugalaによって提案された不安定性解釈よって説明することは困難であることを示した。また、スカラー曲率を比熱で表す公式を導いた。 (3)確率過程の新しいモデルを求めて、人間の歩行運動を調べた。視覚と聴覚を遮蔽された人間がどのように歩くかを実験した。同じ出発点、同じ方向、同じペースで歩行しても、毎回異なる歩行軌跡が得られた。すなわち、この歩行運動は確率過程である。直線運動からのゆらぎを測定した結果、そのパワースペクトルは1/fであることを推定した。
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[Publications] Hiroshi Oshima: "Riemann scalar curvature of ideal quantum gases obeying Gentile's statistics"J. Phys. A : Math. Gen. 32. 6373-6383 (1999)
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[Publications] H.Oshima: "Scalar Curvature of Massive Ideal Gases in Two Dimensions"The 5th Workshop on SIMILARITY IN DIVERSITY. 153-156 (1999)
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[Publications] T.Obata: "Fluctuations in human's walking"The 3rd Tohwa University International Conference on Statistical Physics. 145-145 (1999)
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[Publications] H.Oshima: "Scalar curvature of massive ideal gases"The 3rd Tohwa University International Conference on Statistical Physics. 149-149 (1999)