1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680325
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
柳本 武美 統計数理研究所, 領域統計研究系, 教授 (40000195)
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Keywords | 直交性 / 最尤推定量 / 制約付最尤推定量 / 対数線形回帰モデル / スタイン推定量 |
Research Abstract |
本研究では母数モデルに見られる直交性に着目した研究を行う。具体的にはイ)高次元母数の直交性について強弱の様々な概念を整理する。ロ)対数線形モデルが理論的に興味深いことが見えてきた。ハ)スタイン推定量への新しい視点を与える。 現状では高次元母数モデルについての研究は良い手法を工夫することに傾いている。本研究では理論的な整備を通して、一見遠廻りなしかし本筋の接近を行う。統計モデルのより深い理解と、その理解の上に立ったスタイン推定量、対数線形モデル、平滑化についての具体的な成果が期待される。 母数の直交性の概念については対数線形モデルの構造が興味深い。具体的な例では良い性質をもつ場合が多いけれどもこれを理論的に整備する事が難かしい。しかし2項分布の下での非劣性検定を見通し良く整理することができた。対数線形モデルは制約付最尤法(REML)との関係が見えてきた。 スタイン推定量については方向母数と尺度母数に分解することの良さについての研究を進めた。尺度母数に対応する統計量を与えたときの母数の推定という視点から一つの展開を得ることができた。このアプローチ自身は必ずしも実際的ではないが、従来の方法では気づき難い事実が分かる。その一例は正部分スタイン推定量の良さで極めて一般的な条件で証明することができる。また正規分布と逆ガウス分布の下での議論を統一的に扱うことができる。 実際の適用については治療評価等生物統計学分野に焦点を合わせている。実対照を用いた比較試験での解析法、2項回帰モデルでの解析法に新しい視点からの改善がその企図である。
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Research Products
(2 results)