1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680326
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Research Institution | The Institute of Statistical Mathematics |
Principal Investigator |
種村 正美 統計数理研究所, 調査実験解析研究系, 教授 (80000214)
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Keywords | 多結晶ネットワーク / 点配置データ / パラメトリック推定 / ベイズ推定 / MCMC法 / Voronoi分割 |
Research Abstract |
従来の「空間統計学」では、集中型の配置(不均質な配置)に関しては、今なおパラメトリックな手法の研究が不十分であった。このような現状を打破するため、本研究では、不均質な配置の例として、ランダムなネットワーク構造から発生したと予想されるようなタイプの点配置を考察し、これに対応する空間統計学におけるモデルの構築と、パラメトリックな推定の手法を開発して、実際の点配置データに適用することによって、モデルと統計手法の有効性を確認することを目的としている。 上に述べたパラメトリックな統計的手法として、ベイズ推定によるアプローチを試みている。その方法については昨年度の本報告に要約を記載したので省略する。 本年度は上の設定によるアプローチが実際にベイズ推定の問題に適用可能であることを、シミュレーションによって作成した2次元データに対して確認した。ベイズ推論において、予め仮定した事前分布から、非観測量を含んだ事後分布を実現するため、Markov Chain Monte Carlo(MCMC)法を用いた。シミュレーション計算のために、昨年度導入したワークステーションを活用し、データ解析のために本年度導入した統計ソフトウェアを用いた。 研究成果の一部は、1999年8月24-28日にカナダ・カルガリーで開催されたThe Tenth International Conference and Workshop in Stochastic Geometry, Stereology and Image Analysisにおいて"Statistical Inference on Random Tessellation Network"の標題で発表された。
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