1998 Fiscal Year Annual Research Report
創発的計算と機械学習理論による情報ネットワーク社会モデルへの接近
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10680370
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
寺野 隆雄 筑波大学, 社会工学系, 教授 (20227523)
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Keywords | 計算組織論 / 社会シミュレーション / 創発的計算 / 機械学習 / マルチエージェント / 情報ネットワーク / 分散人工知能 / 遺伝的アルゴリズム |
Research Abstract |
本研究では、インターネットなどの情報ネットワーク上の社会システムで発生する現象を分析し、新たな社会システムの設計指針を得るために、「形成組織論」の方法を採用し、エージェントの相互作用の中から自律的に発展する人工社会モデルを実現する。これに、人工知能における機械学習と遺伝的アルゴリズムに代表される創発的計算手法を適用する。 本モデルを利用することによって、創発的な協調、競合行動や、電子取引の効率化など情報ネットワーク社会で特有に発生する現象の分析が実験的方法によって可能になる。この結果は、従来のネット参加者に対するプロトコル分析や、統計分析などの方法と相補的である。すなわち、両者の比較によって、インターネット上の分散システムの望ましい姿を探求するための設計支援のモデルとしても利用可能である。 本年度は以下の2つの項目について主に研究を実施し関連する学会等で発表を行った。 ・エージェントシステムむけの機械学習手法の開発:帰納推論に基づくデータ主導型学習と、説明に基づく知識集約型学習、および強化学習に基づく方法を検討し、これらをマルチエージェント環境で効率的に実現するアルゴリズムの開発を行った。 ・人工社会システム進化むけの創発的計算手法の開発:複雑な多目的関数を評価値としてもつ人工社会システムむきの遺伝的アルゴリズムの開発を行った。そして、これを人工社会シュミレーションシステムの実現に適用した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] T.Terano,S.Kurahashi,U.Mirami: "TRURL:Artificial World for Social Interaction Studies." Proc.6th Int.Conf.on Artificial Life(ALIFE VI). 326-335 (1998)
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[Publications] 高木秀行,畝見達夫,寺野隆雄: "対話型進化計算法の研究動向" 人工知能学会誌. 13-5. 692-703 (1998)
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[Publications] K.Takadama,S.Nakasuka,T.Terano: "Printed Circuit Board Design via Organizational-Learning Agents." Applied Intelligence. 9-1. 25-36 (1998)
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[Publications] K.Takadama,S.Nakasuka,T.Terano: "Aralyzing the Roles of Problem Solving and Learing in Organizational-Learning Oriented Classifier System." PRICAI'98:Topics in Artificial Intelligence. LNAI 1531. 71-82 (1998)
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[Publications] 高玉圭樹,中須賀真一,寺野隆雄: "組織学習エージェントによるプリント基板設計問題への接近" 電子情報通信学会論文誌. J81-D-I-5. 514-522 (1998)
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[Publications] T.Terano,S.Kurahashi,U.Mirami: "How TRURL Evolves Multiagent Worlds for Social Interaction Aralysis." Community Computing and Support System:Social Interaction in Networked Communities. LNCS 1519. 43-60 (1998)