1999 Fiscal Year Annual Research Report
例外を有する一般規則を学習する帰納推論システムの研究
Project/Area Number |
10680381
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
井上 克己 神戸大学, 工学部, 助教授 (10252321)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田川 聖治 神戸大学, 工学部, 助手 (50252789)
羽根田 博正 神戸大学, 工学部, 教授 (10031113)
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Keywords | 帰納的論理プログラミング / 拡張論理プログラム / デフォルト規則 / 機械学習 / 非単調推論 / アブダクション |
Research Abstract |
本研究では,帰納的論理プログラミング(ILP)において,常識的なデフォルト規制や分類学的階層知識などを学習するために,非単調推論なクラスを学習できる帰納推論の枠組を考案し,不完全な情報下での学習方式の理論の確立とその実装システムの開発を目的としている.本研究の研究期間は2年であり,2年目に当たる平成11年度は,1年目に検討したデフォルト規則をELP形式で学習するための理論,およびこの理論に基づいた試作システムを基に,さらに効率的な学習システムを開発し,研究成果をまとめた.平成11年度の具体的な研究成果は以下の通りである. 1.研究第1年目に試作したシステムを基に,高速アルゴリズムを開発した.高速化には,Java言語を用いたり,遺伝的アルゴリズムの適用も図った.評価用例題として機械学習のベンチマーク問題等を用いて,例外を有するような規則を学習することで,いかに得られる一般規則の精度が向上するかを検証した.また,学習において,規則を生成する際の探索空間は莫大であるため,帰納推論に適したバイアスを自動的に定めるための方式を開発し,実験による検証も同時に行った. 2.1年目に考察したアブダクティブ論理プログラム学習のための理論において用いた「新仮説発見」の手法を応用し,非単調推論において複数の拡張世界が得られるときにどの世界を好むかという優先度に関するメタ知識を自動的に発見する方法を提案した.その他に関連する研究として,アブダクションにおける計算アルゴリズムと基礎理論の研究も行った.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 井上克己: "デフォルト規則を含む拡張論理プログラムの学習"人口知能学会誌. 14・3. 437-445 (1999)
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[Publications] 鍋島英知: "有限オートマトンに基づく非決定性アクション言語"情報処理学会論文誌. 40・10. 3661-3671 (1999)
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[Publications] 田川聖治: "遺伝アルゴリズムとアフォーダンスを用いた知能ロボットの創発"日本ロボット学会誌. 17・7. 1023-1030 (1999)
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[Publications] 田川聖治: "遺伝アルゴリズムを枠組としたメタ戦略の精築法"計測自動制御学会論文誌. 35・11. 1355-1362 (1999)
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[Publications] Katsumi Inoue.: "Computing Extended Abduction through Transaction Programs"Annals of Mathematics and Artificial Intelligence. 25・3〜4. 339-367 (1999)
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[Publications] Chiaki Sakama: "Abductive Logic Programming and Disjunctive Logic Programming"Journal of Logic Programming. 44・1〜3. 71-96 (2000)
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[Publications] Katsumi Inoue: "Learning Abductive and Nonmonotonic Logic programs/in:Abductive and Inductive Reasoming"Kluwer Academic Press.. 24/330 (2000)