1998 Fiscal Year Annual Research Report
複数移動ロボットのための自律分散アルゴリズムに関する研究
Project/Area Number |
10680389
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
翁長 健治 琉球大学, 工学部, 教授 (90029869)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
名嘉村 盛和 琉球大学, 工学部, 助教授 (80237437)
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Keywords | 自律分散アルゴリズム / 安定結婚問題 / 分散安定結婚問題 / 自律移動ロボット / マッチングリコンストラクション / 木構造神経回路網 |
Research Abstract |
平成10年度における研究では、分散安定結婚問題において複数の参加者の要望によるマッチングの再構築を同時に実行する手法を提案した。また、神経回路網を用いた自律移動ロボットの行動学習において問題の規模に合ったユニットの数を定める手法を提案した。 安定結婚問題では、ひとつの入力例(プリファレンス・リスト)に対して通常複数の安定マッチングが存在し、これは、分散安定結婚問題においても成立つ。先行研究において、現在のパートナーに不満を持つ参加者が現在のマッチングを解消し、より上位のパートナーを得るため自律的行動「マッチングリコンストラクション」を行う分散アルゴリズムを提案した。先行研究におけるマッチングリコンストラクションを起動する際には、同時には唯一人の参加者のみ実行可能であるとの条件を設けていた。本研究においては、各参加者が望むタイミングでマッチングリコンストラクションを起動する手法を提案した。 提案手法では、複数の参加者が同時にマッチングリコンストラクションを起動する際には、メッセージ送受信のタイムスタンプを利用することにより、優先順位を付けている。これにより、複数の参加者が同時にマッチングリコンストラクションを起動することを許している。 自律移動ロボットの行動学習では、これまで神経回路網のユニットの数を固定して扱っていた。このことにより問題の規模にあったユニットの数を決定することが困難であった。本研究においては、神経回路網の構造を木構造にすることによりユニットの数を可変的に扱う手法を提案した。提案手法では、学習の最中に問題に適した構造を構築しており、これまでの手法より容易に多様な環境への適用が可能である。
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[Publications] H.Kinjo,M.Nakamura,and K.Onaga: "Matching Reconstruction initiated by Plural Members on the Distributed Stable Marriage Problem" Proceedings of The 1998 International Technical Conference on Circuits/Systems,Computers and Communications. 2. 1695-1698 (1998)
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[Publications] 村田,名嘉村,翁長: "木構造神経回路網を用いた自律移動ロボットの行動学習" 平成10年度電気関係学会九州支部連合大会講演論文集. 91 (1998)
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[Publications] 仲田,名嘉村,金城,翁長: "並列機械問題のためのメッセージ交換型自律分散スケジューリング(発表予定)" 1999年度電子情報通信学会総合大会講演論文集. (発表予定). (1999)