1998 Fiscal Year Annual Research Report
経済・生態システムの自己組織化と秩序形成に関する遺伝的行動モデルの研究
Project/Area Number |
10680420
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
池田 三郎 筑波大学, 社会工学系, 教授 (40026307)
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Keywords | 水質汚濁 / 経済・生態系モデル / 秩序形成 / 富栄養化 |
Research Abstract |
平成10年度は、遺伝的行動モデルの原型として、複数種の植物プランクトン、動物プランクトン、溶存態有機物(デトリタス)、懸濁態有機物(COD)、酸素、栄養塩(窒素、燐)からなる海洋生態系の個体群モデルを設計して、半閉鎖系である海洋空間での動的な行動(動態)を数値シミュレーションで解析できるようなソフトウェアを開発した。この海洋生態系モデルは、北東アジア大陸の付属海である日本海を対象として、その海域での個体群、栄養塩、酸素の分布を長期的に計算するものである。 また、人間による経済活動との相互関係は、1)水質汚濁物質の流入、2)有害化学物質の流入、3)漁業資源の収奪、等があるが、このモデルでは、日本海に流入する河川系からの有機性汚濁物質(COD)のみを取り入れている。そこでは、中国東北部、極東ロシア、南北朝鮮半島、日本列島において、日本海へ流れ込む河川流域での工業、農業、家計(人口)等の統計データを用いて有機性汚濁量が推算されて、流入河川のそれぞれ河口部から日本海へ流入することになる。 この海洋生態系の数値シミュレーションは、本研究費で増強された高速のワークステーション上で行われ、演算結果は画像処理されて、3次元海洋空間上の任意の場所での個体群、栄養塩、酸素の濃度分布を示すことができるようになった。 次年度以降には、これらの個体群のプランクトンの増殖、移動、捕食、死亡等の生物機能に遺伝的な要素を取り入れて、海洋の物理、化学的な条件、人間による汚濁物質、廃棄物の種類や量にどのように反応し、遷移していくのかをモデルに組み込み、生物個体群の遺伝的行動モデルの挙動を解析することになる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Zhai Guofang Saburo Ikeda: "A Transforntiev Risk Profile in the Nartheast Asia;in “Proceedings of the First China-Japan Corference on Risk Analysis" International Academic Publishers,Beijing,China, (609-616)658 (1998)
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[Publications] Koji Nakau Saburo Ikeda: "A Unified Evaluation Method of Normal Environmeutal Risks in “Poceedings of the First China-Japan Corference on Risk Analysis"" International Academic Publishers,Beijing,China, (278-285)658 (1998)