1998 Fiscal Year Annual Research Report
大規模組合せ的システムの劣モジュラ構造に関する基礎的研究
Project/Area Number |
10680429
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤重 悟 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 教授 (10092321)
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Keywords | 劣モジュラ関数 / 組合せ最適化 |
Research Abstract |
社会システムや工学システムなどをトータルなシステムとして取り扱う場合、それは通常大規模かつ組合せ的であり、そのような大規模組合せ的システムの解析や設計が効果的に行えるか否かはそのシステムの有する劣モジュラ構造に深く関わっており、劣モジュラ解析の観点から有効な解法や分析法・設計法を提示できる多くの実際的問題があると思われる。本研究はそのような実際的問題の解決に向けての実用化の研究ならびに理論研究の展開を試みている。無向ネットワークの最小カットを見出す永持・茨木のアルゴリズムおよびQueyranneによる対称な劣モジュラ関数最小化のアルゴリズムについて、その妥当性を劣モジュラ・システムの観点から吟味し、それらの妥当性の簡単な証明を与え、これらのアルゴリズムの根底にある劣モジュラ構造の本質を明らかにした。これに関連して、さらに、対称な劣モジュラ関数の有する正モジュラ性をより一般化した弱正モジュラ性の概念を導入して、グラフの連結度増加問題に関連して取り扱われる多面体のlaminar性を示した。劣モジュラ関数は離散型の凸関数であって、その最小化問題は基本的である。劣モジュラ関数最小化はその劣モジュラ関数に関連する基多面体上の分離凸関数最小化や不動点問題と深く関わっている。前者に関連して、ボックス制約をもつ凸2次計画のアルゴリズムを提案し、計算機実験によってその有効性を検証した。また、後者に関連して、有効制約に関連して定義される行列の逆行列の辞書式正性を示し、その不動点アルゴリズムの退化回避への適用可能性を明らかにした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] S.Fujishige: 41. 626-628 (1998)
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[Publications] S.Fujishige: Linear Algebra and Its Applications. 279. 75-91 (1998)
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[Publications] X.Liv: "An alogorithm for strictly convex quadratic programming with box constraints" OR Transactions. 2. 8-22 (1998)