Research Abstract |
尤度比管理図の一種である(x^^-,s)同時管理図に関して,管理はずれを発見するまでの平均連長や検査サンプル数などを減少させる目的で,直前の打点統計量の実現値に応じてサンプル・サイズやサンプリング間隔を変更する可変サンプル・サイズと可変サンプリング間隔をもつ適応型(x^^-,s)同時管理図を提案し,その設計方法を明らかにした.ならびに管理図の管理特性について検証し,提案した適応型(x^^-,s)同時管理図の初期の目的を実現することを示した.この研究に関しては,平成10年度日本経営工学会春季大会で報告され,1999年2月に日本経営工学会論文集,Vol.49,No.6,pp374-383に論文として掲載されている. また,管理図の運用に際しては,管理状態から始まり,管理はずれ状態に移行し,これを管理図で発見し,工程が管理状態に復旧されるまでが管理図運用における一サイクルを意味する.そこで,この一サイクルにおける(x^^-,s)同時管理図の運用費用構造について言及し,管理状態下での運用費用と管理はずれ状態下での損失に基づきコスト関数を定義した.定義コスト関数のもとで指定された管理はずれ状態に対する運用費用を最小にする(x^^-,s)同時管理図の経済的運用法について考察し,単位時間あたりの期待費用を最小化する経済的な(x^^-,s)同時管理図の運用法の設計法を与えた.この研究に関しては,平成10年度日本経営工学会春季大会で報告された後,日本経営工学会論文集に投稿され,現在審査中である. さらに,この指定された管理はずれ状態のもとでの(x^^-,s)同時管理図の経済的運用法を発展させ,任意の管理はずれ状態下での単位時間あたり最大期待費用を最小化するとの基準のもとでの(x^^-,s)同時管理図の経済的運用法の設計法を明らかにした.この研究に関しては,平成10年度日本経営工学会秋季研究大会で報告された後,日本経営工学会論文集に投稿され,現在審査中である.
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