1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680434
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Research Institution | University of Osaka Prefecture |
Principal Investigator |
有薗 育生 大阪府立大学, 工学部, 助教授 (20175988)
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Keywords | (x^^-,s)同時管理図 / 適応型管理図 / Double Sampling管理図 / Taguchiの損失関数 / 経済的運用法 |
Research Abstract |
尤度比管理図の一種である(x^^-,s)同時管理図に関して,打点統計量である対数尤度比統計量の分布の近似法について考察し,確率限界法による管理限界の設定法ならびに検出力の評価法を明らかにした. さらに,これらの成果を利用して,管理はずれを発見するまでの平均連長や検査サンプル数などを減少させる目的で,直前の打点統計量の実現値に応じてサンプル・サイズやサンプリング間隔を変更する可変サンプル・サイズと可変サンプリング間隔をもつ適応型(x^^-,s)同時管理図を提案し,その設計法を明らかにした.提案した適応型(x^^-,s)同時管理図の管理特性について検証し,初期の目的を実現することを示した.また,1段階目でのサンプリング結果に基づき必要に応じて2段階目のサンプリングを行うDouble Sampling(x^^-,s)同時管理図を提案し,その設計方法を明らかにした.ならびにDouble Sampling(x^^-,s)管理図の管理特性について検証し,提案したDouble Sampling(x^^-,s)同時管理図は工程が管理はずれ状態に陥った場合の平均検出時間の最小化を目的とする場合において最も効果的であることを示した. また,管理図の運用に際しては,管理状態から始まり,管理はずれ状態に移行し,これを管理図で発見し,工程が管理状態に復旧されるまでが管理図運用における一サイクルを意味する.そこで,この一サイクルにおける(x^^-,s)同時管理図の運用費用構造について言及し,管理状態下での運用費用と管理はずれ状態下での回避可能な損失に基づきコスト関数を定義した.定義したコスト関数のもとで管理はずれ状態において発生する損失に関し,指定された限界損失値のもとでの運用費用を最小にする(x^^-,s)同時管理図の経済的運用法ならびに任意の損失値のもとでの運用費用を最小にする(x^^-,s)同時管理図の経済的運用法について考察し,単位時間あたりの期待費用を最小化する経済的な(x^^-,s)同時管理図の運用法の設計法を与えた.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 青山行宏,渡壁京子,有薗育生: "可変サンプルサイズと可変サンプリング間隔をもつ(x^^-,s)同時管理図の設計"日本経営工学会論文誌. 49・6. 374-383 (1999)
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[Publications] Kyoko Watakabe, Ikuo Arizono: "The Power of the (x,s) Control Chart Based on the Log-Likelihood Ratio Statistic"Saval Research Logistics. 46・8. 928-951 (1999)