1999 Fiscal Year Annual Research Report
作業管理システムがヒューマンエラーの発生に与える影響に関する研究
Project/Area Number |
10680437
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Research Institution | Chuo University |
Principal Investigator |
中條 武志 中央大学, 理工学部, 教授 (40198106)
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Keywords | ヒューマンエラー / 作業管理 / 教育・訓練・動機付け / 作業標準書 / 職場属性 |
Research Abstract |
平成11年度は、昨年度の研究結果を踏まえ、多くの企業・職場で問題となっている「標準に従って作業していなかったミス」およびこれを防止するための「教育・訓練・動機付けの方法」に焦点を絞り、デミング賞受賞企業・職場を対象に調査・解析を行い、ヒューマンエラーと作業管理システムの間のより詳細な関係を明らかにすることを試みた。両者の関係に影響を与える職場の属性として、標準化の状況、品種の数、自働化の程度、応援作業者の数、非定常作業の割合等を取り上げた上で、教育・訓練・動機付けのミス防止に与える効果が、これらの職場属性によってどのように変化するか統計的に解析した。 結果として、教育・訓練・動機付けの効果は、職場の属性によって大きく異なり、各々の職場に応じた活動を展開することが重要であること、特に、標準化の状況は教育・訓練・動機付けの効果に影響を左右するため、それぞれ個別に考えるのでなく、連係をもって進めることが重要であること、教育の計画面や作業観察等の指導面を強化する場合には標準に含まれる手順と条件を区分することを合わせて考えるのがよいいこと、訓練の効果を高めるためには作業者を標準作成へ関わらせた方がよいこと、などが分かった。
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[Publications] 菊地貴志,中條武志: "作業者を教育・訓練・動機付けする方法と標準に従って作業していなかったミスとの関係"品質. 30巻・2号. (2000)
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[Publications] 中條武志: "ヒューマンエラーの管理技術"日本品質管理学会緊急シンポジウム講演要旨集. (2000)
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[Publications] 本郷広和,中條武志: "ソフトウェア製品におけるマニュアル化とヒューマンエラー発生率との関係"日本品質管理学会第29回年次大会発表要旨集. 145-148 (1999)
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[Publications] 中司慎太郎,中條武志: "TQM活動の体系化に関する研究-発展過程を考慮した総合的評価・診断方法をめざして-"日本品質管理学会第29回年次大会発表要旨集. 13-16 (1999)