1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680439
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Research Institution | Aichi University |
Principal Investigator |
玉置 光司 愛知大学, 経営学部, 教授 (40121876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大野 勝久 名古屋工業大学, 工学部, 教授 (50026118)
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Keywords | secretary problem / optiomal selection / optiomal stopping / rdativl rank / multiple choice / dynamic programming |
Research Abstract |
多重選択を許す最良選択問題を中心に研究を進めている。特に、n個の選択対象が、その(良さの)順位に依存した拒否確率を持つ最良選択問題を"The secretary problem with rank-dependent rejection probabilities"と題して纏め、昨年末、専門誌に投稿した。この問題の概略と得られた新たな知見を以下に述べる。n個の選択対象がランダムな順序で出現する。出現時における対象の相対順位を観察して、それにオファーを与えるか否かを決めなければならない。目的は最良の対象を採用する可能性を出来るかぎり大きくする選択方法を見つけることである。順位jの対象が、オファーを拒否する確率をqj,l≦j≦nで表す。q1=q2=...=qnの場合、最適政策はMulti level threshold rule(略してMLTRと書く)となることが既にSmithによって示されているが、次の予想「(より現実的な場合である)q1≧q2≧...≧qnにおいてもMLTRが最適政策である」を証明することが我々の関心事である。この問題は、その外見にかかわらず、対象がオファーを受け入れるまで何度もオファーが繰り返される可能性があるので、多重選択問題の範疇に入る。また、qjの値が等しい場合に比して、過去の拒否履歴がベイズ学習効果として最適選択行動へ反映されるので解析が格段に難しくなる。我々は、上の予想を完全には証明していないが、予想の成立を示唆する幾つかの結果を得た。より具体的に述べると、q1≧q2≧...≧qn,問題の近似としてqj≧...≧qm+1=...=qn問題を考え、これを簡単にm-問題と呼ぶと、0-, 1-,2-問題に対してMLTRが最適となることを証明し、3-問題に対しても数値計算によってMLTRとなることを示した。 上述の研究が本年度の主要研究であるが、裏面の研究発表に載せた研究の進展のためにもこの科学研究費の一部を利用させていただいた。
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[Publications] Mitsushi Tamaki: "A note on the distribution of the time of the first k-record index" Probability in the Engineering and Informational Sciences. 12. 321-323 (1998)
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[Publications] Mitsushi Tamaki: "Multiple choice problems related to the duration of the secietary problem" 数理解析研究所講演究録. 1068. 75-86 (1998)
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[Publications] 玉置光司: "拒否確率を考慮した最良選択問題の決定列の導出" 経営総合科学. 72. 23-31 (1999)