1998 Fiscal Year Annual Research Report
食品の生産・在庫・物流・販売における危機分析・管理を考慮した包括的システムの研究
Project/Area Number |
10680440
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
能勢 豊一 大阪工業大学, 工学部, 教授 (40140199)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
栗山 仙之助 摂南大学, 学長 (30079587)
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Keywords | 製品寿命 / 物流 / 在庫 / グローバル |
Research Abstract |
本年度は、従来おこなってきた「製品の寿命を考慮した在庫管理」に関する研究について以下の成果を発表した。 (1) 製品寿命が顧客から判断できるような品物は、販売価格と品質によって2種類の典型的な顧客層が存在する.品質は少々劣化していても安価であれば購入する顧客と、少々高価でも品質が良いものしか購入しない顧客を考え、倉庫容量に制約がある小売店舗とそれを補完する流通倉庫をペースに構築したモデルを解析した。 (2) 小売店舗と流通倉庫間の効率的物流システムに関する取り組みとして、小売店舗間での商品相互供給を図る共同経営体形態の促進によって可能となる物流経路の変化について解析した. (3) デファクトスタンダードと経営のグローバル化が食品をはじめ寿命が問題となる製品の生産・在庫・物流・販売についての文献研究の成果をまとめた。また、次年度以降の研究基盤を構成するために以下の3つの項目について取り組んだ結果、明らかにできた内容について要点を概述する。(1) 「情報システムアーキテクチャ構築支援システム」のソフトウエア設計 このシステムを活用することにより,現場で形成される暗黙知の情報の関連性を明らかにし、HACCPやISOシリーズのより自然で取り組み易いマニュアル作りに貢献できることがわかった。 (2) 食品関連企業へのアンケート調査の実施 271社に対してアンケートを送付した結果、回収率41%で112社からの回答を得ることができた.その結果、HACCPの最初の5段階は実施しているところが多いが、残りの7段階については企業独自の取り組みを考えたうえで取り組む傾向がみられた。 (3) 物流あるいはロジスティックシステムについて見学あるいは文献調査 食肉流通センター、食品加工開発センターをはじめ、複数の研究者の知見を得ることができ、次のステップへの協力あるいは助言を得ることができた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 久保貞也,栗山仙之助,能勢豊一: "相互供給システムにおいて異なる経営体の配置が交通に及ぼす影響" 日本経営システム学会誌. Vol.15,No.1. 43-48 (1998)
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[Publications] 久保貞也,栗山仙之助,能勢豊一: "動的な交通網における経路決定手法の提案" 日本経営工学会誌. Vol.49,No.2. 100-107 (1998)
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[Publications] 能勢豊一: "デファクトスタンダードと経営のグローバル化" オフィス・オートメーション. Vol.19,No.2. 51-56 (1998)
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[Publications] 能勢豊一,安達康生,中島健一,石井博昭: "製品寿命と販売価格を考慮した最適在庫管理に関する研究" 統計数理研究所共同研究レポート113 最適化:モデリングとアルゴリズム12. 308-326 (1998)
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[Publications] T.NOSE,Y.Adachi,H.ISHII: "Lifecycle management for style goods inventory under the two kinds of warehouse and the two kinds of customer types" First Euro-Japanese Workshop on Stochastic Risk Modeling for Finance,Insurance,Production and Reliability. 86-90 (1998)