2001 Fiscal Year Annual Research Report
食品の生産・在庫・流通・販売における危機分析・管理を考慮した包括的システムの研究
Project/Area Number |
10680440
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
能勢 豊一 大阪工業大学, 工学部, 教授 (40140199)
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Keywords | 食品 / 危機分析・管理 / 生産・在庫・物流・販売 / ライフサイクル / セキュリティ / リスク管理 / ワークデザイン / ビジネスプロセス |
Research Abstract |
狂牛病は、生産が効率のみを追い、消費者は飽食を極める現状への鋭い讐告である。そのほかにも、病原性大腸菌O157、雪印事件などの表面化した問題、遺伝子組換え食品、保存料・添加物などまだ表面化していない間題を含めると食品の製造・流通過程における安全を揺るがす問題は数多く存在している。一方、あらゆるシステムの基盤となっている情報システムは、新種のコンピュータウィルスが現れると瞬く間に全世界を席巻してしまうように、IT先進国ほどより脆弱性を抱えている。このように一旦インフラとなっている技術の弱点が発見されると、ネットワークで結ばれた杜会は、簡単に崩壊するリスクを常に秘めている。かといって、日進月歩を遂げている技術の進歩、IT化の流れを止めることはできない。このように効率化一辺倒で突き進んできたIT社会は、さまざまなリスクを内包しながらわれわれの身近なところで既にいくつかの安全を脅かす問題を噴出させている。 現在の社会では、価値観が多様化しているにちかかわらず、世の中の仕組みはそれに対応できていない。すなわち、それらを評価する尺度は従前のままであり、多様化した杜会に相応しい評価がなされていない。評価ができない理由は、実際の杜会が階層化しているにもかかわらず、社会の運用レベルにおいては層別化、差別化もできない状況が続いているからと考えられる。 本研究では、組織が守らなければならないものは何か、各階層の機能と管理すべきものを明らかにした。従来、その辺りが明確でないとき、システムの各局面において下位の階層の効率を管理するために、上位の階層の効率を犠牲にしたり、あるいはその逆の事態を招くことがあった。本研究の成果は、全体システムとして本来整合性を保つ仕組みがライフサイクルをベースに構築され、本来異なる機能を有する上位の階層と下位の階層を合理的、かつ合自的的に統合する手法を体剰ヒしたところにある。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 能勢 豊一: "ビジネスモデルの分析と設計"オフィス・オートメーション. 22・1. 30-36 (2001)
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[Publications] 藤田弘典, 栗山仙之助, 能勢豊一, 中島健一: "ユーザの満足度を考慮したウェブページの要因分析と設計"オフィス・オートメーション. 22・1. 110-117 (2001)
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[Publications] 小川蒔, 中島健一, 能勢豊一, 栗山仙之助: "顧客満足を考慮したセット販売計画に関する研究"日本経営システム学会誌. 18・1. 59-64 (2001)
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[Publications] 能勢 豊一: "マネジメントにおける能率化と効率化"オフィス・オートメーション. 22・4. 59-64 (2002)
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[Publications] H.Fujita, S.Kuriyama, N.Nakashima, T.Nose: "A Study on the Effects of Advertisement through the Internet (to be appear)"Journal of Manufacturing Technology and Management. (2002)
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[Publications] K.Nakashima, H.Arimitsu, T.Nose, S.Kuriyama: "Analysis of a produet recobery system"International Journal of Production Economics. (to be appear). (2002)
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[Publications] 久津輪, 原嶋, 松山, 渡部, 長江, 大村, 能勢, 中條, 中村: "学生のためのITテキスト〜高度情報化社会へ向けて〜"共立出版(株). 200 (2001)