1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680449
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Research Institution | KINKI UNIVERSITY |
Principal Investigator |
森 正寿 近畿大学, 九州工学部, 教授 (50159191)
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Keywords | 合成開口レーダ / SAR / 水害監視 / JERS-1 / スペックルノイズ |
Research Abstract |
本研究は台風・集中豪雨の様な気象条件が悪いとき、被害状況などの監視に雨・雲等の影響を全く受けない合成開口レーダ衛星(SAR)を使い状況の監視を行おうとするものである。その検証実験として、平成5年9月3日、鹿児島県中心部に上陸した、戦後最大級の台風13号の被害状況を解析した。台風13号により広範囲で土砂崩れや河川の氾濫などが発生した。しかしながらSAR画像には特有なスペックルと呼ばれるコヒーレントノイズが存在し、これが唯一の欠点となっていた。そこで雑音の効率的な除去法が重要な課題として残っていた。 宇宙開発事業団から、台風13号が上陸した鹿児島県が含まれているJERS-1/SARデータ(平成5年9月3日撮影分)を取得し、解析を進めた。さらに比較のために前年9月のSAR画像を取得し、当該画像と差演算を実行した。実行の結果はフィルター処理をしない場合、スペックルノイズの影響で水害の影響を検出できなかった。そこで本研究室で開発したスペックルノイズ・フィルター処理した1ルック画像で再度差演算処理した結果、水害の影響と思われる領域を抽出できた。確認のために現地調査を行った結果とも照合を行い確認した。 以上の研究経過を日本リモートセンシング学会で「JERS-1/SARによる鹿児島における1993年台風13号水害検証」と題して論文報告した。
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[Publications] T.S.Weng,M.Mori: "The classification of the Mosaic composite image in northern Taiwan"Proceedings of 1998 IEEE IGARSS. vol.2. 1043-1045 (1998)
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[Publications] 翁頂升,森 正寿: "モザイク画像による亜熱帯地域の土地被覆分類"計算機科学研究報告. 15巻. 21-27 (1998)
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[Publications] T.S.Weng,M.Mori: "The land cover change analysis in noethern Taiwan by mult:temporal satellite data"Proceedings of the 25th annual conference of RSS. 905-913 (1999)
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[Publications] 森 正寿: "JERS-1/SARによる鹿児島における1993年台風13号水害検証"日本リモートセンシング学会学術講演会論文集. 26巻. 577-578 (1999)