1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680455
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
佐伯 紘一 静岡大学, 理学部, 教授 (90005546)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天岸 祥光 静岡大学, 理学部, 教授 (10042409)
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Keywords | プラズマ崩壊 / ディスラプション / 回転角速度シアー / モード遷移 / プラズマ拡散 / 鋸歯状振動 / 径方向電場 |
Research Abstract |
この研究により、回転角速度シアーによるプラズマ崩壊現象(ディスラプション)の非線形発展過程を実験的に解明した。 1. グリッド配置を工夫することにより、磁化放電プラズマ中に効率的に径方向電場を印加し、かつ回転角速度シアー場を制御した。また、自作の多点プローブにより得られたプラズマの密度信号を、科研費で購入した11枚の高速A/D変換ボード、拡張バスボード電源付きユニットを用いて測定した。これにより、磁場に垂直な二次元平面におけるプラズマの密度分布がリアルタイムで得られ、回転角速度シアー場中プラズマの生成・拡散過程を直接観測することに成功した。これと同時に、科研費で購入したオシロスコープで、プラズマ中心部のおける鋸歯状振動を観測した。これにより、プラズマの生成・拡散過程との相関関係を探る手がかりを得た。次年度は同様に磁場に垂直な二次元平面における電位変動をリアルタイムで測定し、対流胞の直接観測に挑戦したい。 2. 実験的に得られた線形振動は、円筒プラズマにおける遠心力と回転角速度シアーに起因する不安定性(Rosenbluthの理論)により説明できる。プラズマの中心部においては、鋸歯状振動とともに、プラズマ密度が大きく減少する。鋸歯状振動は、上記の不安定性と深く関係している。特にm=1モードが成長するにつれ、密度が減少し、密度が充分に減少すると、m=1モードも消え、再び密度が成長をはじめる。この繰り返しにより、プラズマは生成・崩壊を繰り返した。さらに速度シアーが大きくなると、モード数は大きくなり、複雑なモード遷移が起きる。
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