1998 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680487
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
宮原 洋 名古屋大学, 医学部, 教授 (90023184)
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Keywords | 高純度ゲルマニウム検出器 / カスケードγ線 / 相対検出効率曲線 / 超精密決定 / 放射性核種 / ガンマ線放出率測定 |
Research Abstract |
相対効率70%の高純度Ge検出器を用いて、ほとんど100%の放出率で2本のγ線を放出する^<46>Sc,^<48>Sc,^<60>Co,^<94>Nbの測定を行った。検出器表面と線源の距離を約40cmと長く設定し、この測定で最も大きな不確かさの原因となるカスケードサム補正を0.01%以下に抑えた。得られた結果より共分散を用いる最小2乗法により相対検出効率曲線を求めた結果、703keVから1333keVの範囲で推定標準偏差0.1%以下でフィッテング関数が得られた。同一条件で^<27>Mg(9.45分)を測定することにより844keVと1014keVγ線の放出率比を高精度で決定し、崩壊図より各々のγ線の放出率の和が100%であることが分かっているので844keVおよび1014keVγ線の放出率を各々71.80±0.08%、28.20±0.08%と超精密に決定できた。 現在、相対効率25%の高純度Ge検出器に対して、^<24>Na,^<46>Sc,^<48>Sc,^<60>Co,^<88>Y,^<94>Nb,^<108>Agを用いて同様の測定を行っている。これまでの測定結果のみでフィッテング関数を求めると、推定標準偏差は434keVから2754keVの範囲で両端を除いた中間領域で0.1%以下、両端では0.2%程度である。^<48>scについてはまだ十分な測定精度が得られていないが、日本原子力研究所のJRR-3Mが修復すればさらに測定を行って精度を改善する予定である。この測定が十分となれば434 keVから2754keVの範囲で推定標準偏差0.1%以下でフィッテング関数が得られ、標準線源と考えられる核種のγ線放出率を超精密に測定する予定である。
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Research Products
(1 results)