2000 Fiscal Year Annual Research Report

フラクタル次元を用いた音環境の複雑性の評価

Research Project

Project/Area Number	10680523
Research Institution	Shibaura Institute of Technology
Principal Investigator	柴山秀雄芝浦工業大学, 工学部, 教授 (50052866)
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha)	福田顕彰芝浦工業大学, 工学部, 講師 (50052808)
Keywords	環境音の自己相似性 / フラクタル補間 / フラクタル次元 / 超低周波音 / 離散反復関数系 / 高分解能音源推定 / MUSIC法 / 移動音源
Research Abstract	観測地域の音環境のアセスメントと環境保全を改善するために、自己相似性に着目した環境音の複雑性の評価法と聴覚心理に基づいた測定系を提案している。また、波形が有している複雑性として、情報量やフタクタル次元に着目しているが、本年度は後者の評価基準に基づく複雑性を考え、ハウスドルフ空間上の計算から次元数を算出した。その結果とアフイン変換を用いて環境音の構造化を調べた。自動車騒音による環境音のフラクタル次元は1.3以下になる事が多く、環境音の音圧波形はフラクタル次元から判断して、フラクタル信号と考えることができる。離散反復関数を用いた処理で、環境音の時系列信号を表す特徴的な要素を表現する事ができるかを検討した。また、地域の環境音の複雑性を決定する要因や音環境を形成している音源は何かを把握したりあるいは推定し、その地域の音環境の複雑性を低くする事は重要であり、その為の検討を行い、さらに音環境を快適にするための騒音制御を実施するには、騒音源の発生場所を認識する必要がある。騒音源からの音の到来方向を超分解能で推定する方法としてサブスペース法を用いたMUSIC法を処理システムに導入し、リニアアレーマイクロホンを用いた音源位置推定の検討と実験を行った。精度はアレーを構成しているマイクロホンの数に依存するが、8個のマイクロホンを用いて構成したマイクロホンアレーでは、推定角は2度以内の範囲で音源位置同定が可能であった。更に、リニアアレーマイクロホンを組み合わせて矩形配列マイクロホンを構成し、2次元の方向で同定する音の到来方向を行った結果、方位角、仰角共に3度以内の精度で認識可能であった。また、自動車のように騒音発生源が絶えず変動したり、移動している場合、速度に伴う発生音波の複雑性を検討する必要もある。その時、移動音源位置推定を音波を用いて推定した。走行速度が15km/h〜30km/hの範囲で音の到来角度を推定した結果、3度以内の範囲で同定可能であった。これらの結果は、国際騒音制御学会、騒音制御工学会、日本音響学会や電子情報通信学会の講演会で報告している。移動音源の速度変化による音環境の変化をフラクタル次元の観点から検討するための基礎実験の資料として上記測定法は重要である。

Research Products

(6 results)

All Other

All Publications (6 results)

[Publications] H.Shibayama H.Wang: "ESTIMATION OF DIRECTION OF INFRA SOUND BY MUSIC METHOD"Inter.noise 2000 Proceeding. Vol.1. 133-136 (2000)
[Publications] H.Wang H. Shibayama Y.Makabe K.Muto: "ESTIMATION OF DIRECTION OF ENVIRONMENTAL NOISE SOURCES BY USING ARRAY MICROPHONE SYSTEM"Inter.noise 2000 Proceeding. Vol.1. 137-140 (2000)
[Publications] H.shibayama M.Miwa H.Wang: "Estimation of direction of arrival infrasound"WESTPRA VII The Seventh Western Pacific Regional Acoustics Conference. 433-436 (2000)
[Publications] H.Shibayama H.Wang Y.Tsuchiya: "Estimation for arrival direction of moving sound source"WESTPRA VII The Seventh Western Pacific Regional Acoustics Conference. 441-444 (2000)
[Publications] H.Wang,H.Shibayama,A.Okamoto,M.Tanimoto: "Estimation of power and arrival direction of environmental noise by using array microphone"WESTPRA VII The Seventh Western Pacific Regional Acoustics Conference. 429-432 (2000)
[Publications] 柴山秀雄,王輝,影山壮士: "アフィン変換を用いた環境音の構造化について"平成12年度日本騒音制御工学会講演論文集. 2-3-04. 233-236 (2000)

2000 Fiscal Year Annual Research Report

フラクタル次元を用いた音環境の複雑性の評価

Principal Investigator

柴山 秀雄 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (50052866)

Research Products

[Publications] H.Shibayama H.Wang: "ESTIMATION OF DIRECTION OF INFRA SOUND BY MUSIC METHOD"Inter.noise 2000 Proceeding. Vol.1. 133-136 (2000)

[Publications] H.Wang H. Shibayama Y.Makabe K.Muto: "ESTIMATION OF DIRECTION OF ENVIRONMENTAL NOISE SOURCES BY USING ARRAY MICROPHONE SYSTEM"Inter.noise 2000 Proceeding. Vol.1. 137-140 (2000)

[Publications] H.shibayama M.Miwa H.Wang: "Estimation of direction of arrival infrasound"WESTPRA VII The Seventh Western Pacific Regional Acoustics Conference. 433-436 (2000)

[Publications] H.Shibayama H.Wang Y.Tsuchiya: "Estimation for arrival direction of moving sound source"WESTPRA VII The Seventh Western Pacific Regional Acoustics Conference. 441-444 (2000)

[Publications] H.Wang,H.Shibayama,A.Okamoto,M.Tanimoto: "Estimation of power and arrival direction of environmental noise by using array microphone"WESTPRA VII The Seventh Western Pacific Regional Acoustics Conference. 429-432 (2000)

[Publications] 柴山秀雄,王輝,影山壮士: "アフィン変換を用いた環境音の構造化について"平成12年度日本騒音制御工学会講演論文集. 2-3-04. 233-236 (2000)

柴山秀雄芝浦工業大学, 工学部, 教授 (50052866)