1998 Fiscal Year Annual Research Report
重金属汚染のバイオレメディエーション:有用遺伝子の構築と浄化モデル系への適用
Project/Area Number |
10680555
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
芳生 秀光 摂南大学, 薬学部, 教授 (80101294)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清野 正子 摂南大学, 薬学部, 助手 (30239842)
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Keywords | 重金属汚染 / バイオレメディエーション / 遺伝子構築 / 水銀輸送遺伝子 / merG遺伝子 / 水銀浄化 |
Research Abstract |
水銀浄化に利用しようとするPseudomonas K-62株由来プラスミドpMR26上の水銀耐性オペロンの機能と構造の解析を行った。今年度は以下の研究成果を得た。 1) 本菌株の水銀輸送遺伝子merT-merPは無機水銀のみならずフェニル水銀の回収に利用できることが判明した。 2) 本耐性オペロン上に存在する新規の水銀耐性遺伝子(merGと命名)の機能を解析した結果、本遺伝子は本菌株のフェニル水銀耐性獲得に寄与すること,また、merG遺伝子の産物はペリプラズマに存在すること、さらに本遺伝子はフェニル水銀の細胞内への取り込みを抑制することなどが明らかとなった.(J.Bacteriol.,181,726-730,1999)。 3) pMR26の下流に存在するもう一組の水銀耐性オペロンの構造(pMRB01上)を解析したところ、pMRB01上に存在する水銀耐性オペロンはmerR-o/p-merB-merDより構成されたことがが明らかとなった。 次年度は浄化に実用できるこれら遺伝子の再構築を行い、さらに実際環境中水銀化合物の浄化に利用する条件を検討し、実用化に用いる予定である。
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