1998 Fiscal Year Annual Research Report
脂溶性ビタミンによるヒト糖新生系酵素の転写制御機構の解明-同酵素欠損症患者の遺伝子診断への応用と共に-
Project/Area Number |
10680604
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Research Institution | 福井医科大学 |
Principal Investigator |
犬塚 學 福井医科大学, 医学部, 助教授 (00135104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木川 芳春 福井医科大学, 医学部附属病院, 講師 (90143940)
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Keywords | 糖新生 / FBPase / 転写制御 / ビタミンD3 / レチノイン酸 / 核内レセプター / VDRE / RARE / 遺伝子診断 |
Research Abstract |
1) FBPase遺伝子の転写誘導におけるビタミンA、ビタミンDの両脂溶性リガンドの分子作用メカニズムの解明。 (1) 活性型ビタミンのレチノイン酸(all-trans-RA及び9-cis-RA)とビタミンD3で処理されたヒト単球系細胞における核内転写調節因子RAR、RXR、VDRの発現とRAR、RXRのサブタイプの同定をRT-PCRやwestern blottingなどにより行った。 (2) RARE、VDRE 標的配列の決定をGel shift assayにより、転写制御領域内での正確な位置付けを行った。 (3) レポーター遺伝子アッセイシステム(Luciferase ベクター系)により、FBPase遺伝子のRARE、VDREのエンハンサー機能を(1)の結果をもとに解析した。 RARE、VDREの配列特異性を変異配列オリゴDNAで調べた。 2) 単球細胞からマクロファージへの分化とFBPase遺伝子の誘導との関連を検索した。なお、分化度はカタラーゼ活性染色などで調べた。こうして、血液細胞における糖新生の生理機能:細胞増殖や免疫機能への関わり?を検討する足掛りとする。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 藤澤和郎ら:"ヒトFructose-1,6-bisphosphatase 遺伝子の脂溶性ビタミン応答エレメント機能解析" 生化学. 70:8. 781 (1998)
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[Publications] 木川芳春ら:"ヨーロッパ人FBPase欠損患者における4タイプの遺伝子変異の証明。" 日本先天代謝異常学会雑誌. 14:2. 154 (1998)
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[Publications] 藤澤和郎ら:"Fructose-1,6-bisphosphatase 遺伝子のビタミンD応答エレメントは核内レセプターを介してレチノイン酸応答エレメントとしても機能する。" 日本先天代謝異常学会雑誌。. 14:2. 155 (1998)