1999 Fiscal Year Annual Research Report
脂溶性ビタミンによるヒト糖新生系酵素の転写制御機構の解明-同酵素欠損症患者の遺伝子診断への応用と共に-
Project/Area Number |
10680604
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Research Institution | FUKUI MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
犬塚 學 福井医科大学, 医学部, 助教授 (00135104)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木川 芳春 福井医科大学, 医学部・附属病院, 講師 (90143940)
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Keywords | 糖新生 / FBPase / 転写制御 / ビタミンD3 / レチノイン酸 / 核内レセプター / VDRE / RARE / 遺伝子診断 |
Research Abstract |
生命の維持に必須の糖新生に、2つの活性型脂溶性ビタミンA、Dが直接的に関与することを証明し、その分子作用メカニズムを明らかにすることができた。 1)ヒトFructose-1,6-bisphosphatase(FBPase)遺伝子の転写制御領域に存在する一つの応答領域fbp-RARE/VDRE(-340 to -326)が、RARおよびVDR両核内レセプター蛋白による転写誘導に機能するという非常に興味深い結果をレポーターアッセイにより明らかにすることができた。さらに、RARE/VDREの配列特異性を変異配列オリゴDNAで証明した。 2)このRARE/VDRE標的配列に、VDR-RXRおよびRAR-RXR heterodimersがそれぞれのリガンド存在下で特異的に結合することを、Electrophoretic mobility shift assayにより証明した。 3)これらの結果はビタミンD3や活性型レチノイン酸(atRA,9cRA)の脂溶性リガンドが単球系血管細胞におけるヒトFBPase遺伝子発現の重要なモジュレーターであることを示している。 4)ドイツ人のFBPase欠損症患者の15症例中3症例にのみ、コーディングフレーム上に変異を同定し、他の12症例では検出されず、発現制御の変異が考えられた。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Fujisawa, K. et al.: "Identification of a Response Element for Vitamin D3 and Retinoic Acids in the Promoter Region of the Human Fructose-1, 6-bisphosphatase Gene."J. Biochem.. 127(in press). (2000)