1999 Fiscal Year Annual Research Report
グラム陽性好熱性細菌の2つの新規な呼吸鎖複合体の構造と機能
Project/Area Number |
10680617
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
坂本 順司 九州工業大学, 情報工学部, 助教授 (80175364)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野口 俊介 九州工業大学, 情報工学部, 助手 (30222194)
曽根 のぶ史 九州工業大学, 情報工学部, 教授 (20049034)
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Keywords | 好熱性細菌 / グラム陽性細菌 / 呼吸鎖 / シトクロム / 酸化酵素 / 生体エネルギー |
Research Abstract |
グラム陽性好熱性細菌Bacilllus stearothermophilus から新規に単離した呼吸鎖末端酸化酵素の1つシトクロムbd型のキノール酸化酵素とその遺伝子に関する論文を完成した。もう1つの新規な末端酸化酵素であるシトクロムbo_3型のシトクロムc酸化酵素については、クローン化した遺伝子で野生株を形質転換し大量発現-精製系を構築した。これをリポソームに再構成し、caa_3型酵素より低いながらH^+ポンプ活性を持つことを明らかにした。またbo_3型酵素を主に含む変異株を単離した。この菌のエネルギー変換効率と生育が、caa_3型酵素が主に働いている野生株とbd型酵素が主に発現しているK17変異株との中間の値になることを示した。このことは、菌の細胞全体のエネルギー代謝効率や生育が、その細胞で働く呼吸鎖酵素の種類とそのH^+ポンプ活性によって決められることを意味している。 さらに、これらの好熱性細菌の新規酸化酵素に関する知見と経験をアミノ酸発酵をするグラム陽性菌Corynebacterium glutamicumに応用した。この菌のシトクロムbd型キノール酸化酵素をはじめて同定し単離したところ、好熱菌のbd型酵素と同様メナキノンとのプレインキュベーションによって活性化された。このことは、活性に重要なキノン結合部位が、キノールを酸化する活性中心とは別に存在することを示す。またこの遺伝子を単離、解析した。
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[Publications] Sakamoto.,J.et al.: "Gene Structure and quinol oxidase activity of..."Biochim.Biophys.Acta. 1411. 147-158 (1999)
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[Publications] Nikaido,K.,et al.: "Over-expression of cbaAB genes of Bacillus..."Biochim.Biophys.Acta. 1456. 35-44 (2000)
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[Publications] Sone,N.,et al.: "Energy-Yielding properties of SoxB-type cytochrome..."J.Biochem.. (in press). (2000)
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[Publications] Kusumoto,K.,et al.: "Menaquinol oxidase activity and primary structure..."Arch.Microbiol.. (in press). (2000)