1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680622
|
Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
中山 亨 東北大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80268523)
|
Keywords | 糖質加水分解酵素 / グルコシダーゼ / 基質特異性 / 部位特異的突然変異 |
Research Abstract |
1,4-specific酵素,1,6-specific酵素,およびtrehalaseの273位周辺のアミノ酸配列を本酵素のものと比較し,変異させる部位とアミノ酸素残基を選出した.すなわち,Thr272Ala,Met,ValとGly274His,SerとVal275ThrとThr276AsnとLys278Glu,Aspの合計9種類を選びだした.Bacillus sp.SAM1606の野生型α-glucosidase遺伝子に各変異をGapped duplex法により導入した.変異型酵素遺伝子を発現ベクターに連結し,icpプロモーターの支配下でEscherichia coliW3110株の菌体内に大量発現させた.通気攪拌培養して得られた菌体から細胞抽出液を調製し,ポリエチレンイミン処理,熱処理,DEAE-Sepharose CL-6B陰イオン交換クロマトグラフィー,Sephacryl 200HRゲルろ過クロマトグラフィーの順で精製を行った.maltose,isomaltose,trehalose,sucroseの4種類の基質に対する各種の精製酵素標品の加水分解反応を測定した.加水分解反応の測定は加水分解により生じるGlucoseをGlucose Oxidase,Peroxidaseと反応させ,その吸光度を測定した.各酵素のタンパク濃度はBCA法により測定した.得られたデータから,コンピュータープログラムを用いてKm,Vmaxを求めた.その結果,今回作成した9種類の変異型酵素はkmについては著しい変化が見られなかった.また,VmaxについてもKmよりは多少の変化があったものの有意な変化は見られなかった.今回の結果では本酵素の基質特異性の違いを1つのアミノ酸置換により説明することはできなかった.
|