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1998 Fiscal Year Annual Research Report

運動性蛋白質複合体における分子間の動的構造と機能発現

Research Project

Project/Area Number 10680628
Research InstitutionNagaoka University of Technology

Principal Investigator

本多 元  長岡技術科学大学, 工学部, 助教授 (20192742)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 松野 孝一郎  長岡技術科学大学, 工学部, 教授 (10120346)
羽鳥 晋由  長岡技術科学大学, 工学部, 助手 (00283036)
今井 栄一  長岡技術科学大学, 工学部, 教務職員 (30134977)
Keywords運動性蛋白質 / 筋収縮 / アクチン繊維 / 分子間情報伝達
Research Abstract

本研究では蛋白質分子の機能発現が、分子内・分子間の柔らかい構造の変化とどのような関係にあるのかを調べるために、運動性蛋白質として知られるアクチン繊維とミオシン分子の相互作用におけるアクチン繊維中の分子内振動や分子間の動的変化が果たす役割について着目した。
10年度には、アクトミオシンが運動性を示すとき、ミオシンによって分解されたATPのエネルギーがアクチン繊維中の分子内・分子間の構造に運動エネルギーとして貯えられるいう視点から、アクチン繊維が運動する際の繊維中の各部分の揺れを測定した。1本の繊維に沿って部分的に標識したアクチン繊維を用い、その各部分の速度および加速度のゆらぎを求めた。その結果から、ATP濃度が高くエネルギー供給が十分であるとき、加速度のゆらぎが、繊維先端から後端に向かって滑り速度よりも速く伝わることがわかった。このことは、繊維内部の分子変形などの動的構造の変化が繊維に沿って伝わることを示す。ATP濃度が低くエネルギー供給が十分でないとき、繊維の先端と後端を直線で結んだ距離のゆらぎは、繊維長によらず同じであることがわかった。さらに、先端と後端の直線距離と繊維長の変化を比較したところ、繊維の曲がり具合が大きいほど、繊維全長は伸びていることがわかった。このことは、運動中にアクチン繊維の動的構造が比較的小さな分子内だけの変形にとどまらず、分子間で大きな変化を生じていることを示す。繊維自体の伸びや縮みがあるとするならば、繊維内部で構造の変化がどのように発生し、どのように解消されるのかがこれからの課題となる。11年度は、このような問題をふまえ、アクチン繊維内部の動的構造の変化の情報伝達と調節の仕方について調べ、これらとATP分解のエネルギーとの関係を探る。

URL: 

Published: 1999-12-11   Modified: 2016-04-21  

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