1998 Fiscal Year Annual Research Report
RNAポロメラーゼIIおよびプリオン、LEA蛋白質に存在するタンデムリピートの立体構造研究
Project/Area Number |
10680637
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
松嶋 範男 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (60137403)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
引地 邦男 北海道大学, 大学院・生物科学専攻, 教授 (30000805)
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Keywords | RNAポロメラーゼII / プリオン / タンデムリピート / LEA / NMR / CD |
Research Abstract |
RNAポリメラーゼIIのC末端は、Tyr-Ser-Pro-Thr-Ser-Pro-Ser(YSPTSPS)からなるヘプタペプチドが7回から52回連続して繰り返す。また、狂牛病の原因蛋白質であるプリオンのN末端にもPro-His-Gly-Gly-Gly-Trp-Gly-Gln(PHGGGWGQ)が5回繰り返したタンデムリピートが存在する。これまで、これらのタンデムリピートを立体構造を明らかにするために、線状ペプチドがもちられてきた。その結果は、これらのタンデムリピートは溶液中において一定の安定した構造をとらないことを示唆した。我々は、立体構造を束縛することを期待して、これらのリピート配列を含む4種類の環状ペプチドを作成し、NMR測定解析を行った。 RNAポリメラーゼIIのYSPTSPSが1回および2回含む環状ペプチドの高分解能2次元NMR解析(アミドプロトンのケミカルシフトの温度依存性、NOE等を含む)は、SPTSのシーケンスにおいて、タイプIのβ-ターン構造をとることを示した(投稿準備中)。プリオンのPHGGGWGQが1回含む環状ペプチドのNMR解析を行い、さらに、測定から得られたNMRパラメーターを束縛条件としたエネルギー計算を実行した。結果は、GGGWのシーケンスにおいてβ-ターン構造をとることを示唆した(投稿準備中)。 また、LEAの2種類のの合成線状ペプチドの円偏光2色性の測定を行っている。NMR測定も行う計画である。
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