1999 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
10680688
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
高橋 淑子 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 助教授 (10183857)
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Keywords | 体節 / 分節 / L-Fringe / cMeso1 / in situハイブリダイゼーション / ニワトリ胚 |
Research Abstract |
すべての脊椎動物のからだには、前後軸に沿って組織の基本単位が繰り返し配置されている。これを分節という。分節現象は、からだの成り立ちにとって極めて重要な現象であるにもかかわらず、その分子機構はほとんど未知のままである。本年度は、これらの分節機構の解明を目的として、分節に関わる遺伝子の発現について解析した。 L-fringe遺伝子は、分節周期にともなってその発現が変化することが知られているが、その周期変化が実際にどのようなしくみで最終的な分節という細胞の形態変化に結びつくのか明かではない。そこで、分節性を示す遺伝子の発現を解析し、さらにL-fringeの発現と比較検討した。ニワトリ胚は完全に扁平で、これらの解析にはもっともよいモデル動物である。ニワトリ胚の左右の体節中胚葉(分節前)を別々に切り出し、左側を直ちに固定し、一方で右側は器官培養法を用いてさらに発生を進めさせた。分節関連遺伝子として、cMeso1(bHLH型転写因子)に注目した。in situハイブリダイゼーション法を用いてmRNAの発現変化を解析したところ、cMeso1のパターンは分節周期にともなって変化していた。これよりcMeso1は分節現象に何らかの役割をもっていることが推察される。L-fringeは、分節周期にともなった発現変化に加え、次分節部位に限局した安定した発現パターンも観察された。このことは分節周期にともなってダイナミックに変化するL-fringeの下流に、cMeso1の機能が存在すること、また同じL-fringeでも、周期変化とは独立の発現機構が別に存在するなどの可能性を示すものと考えられる。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Funayama,N.,et al.(ほか4名): "Coelom formation: binary decision of the lateral plate mesoderm is controlled by the ectoderm"Development. 126. 4129-4138 (1999)
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[Publications] Takahashi,Y.,et al.(ほか4名): "Aging Mechanisms"Proc.Natl.Acad.Sci.USA. (in press).
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[Publications] Yasuda,K.,et al(ほか2名): "Applications of microelectroporation for studies of chick embryogenesis"Develp.Growth Differ.. (in press).
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[Publications] 高橋淑子: "からだづくりとHox遺伝子"遺伝子治療開発研究ハンドブック(日本遺伝子治療学会編). 555-558 (1999)
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[Publications] 高橋淑子: "からだ作りに見る分子時計"細胞工学(秀潤社). 18. 1326-1333 (1999)
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[Publications] 利根川あかね(ほか1名): "背腹軸に沿った中胚葉の部域化のしくみ"実験医学(羊土社). (印刷中).